声劇台本2人用 「夢」
コペル
夢
夢
A 男性
B 女性
B:…きてっ、…っうぶっ?
………ねぇっ、…きてっ、大丈夫!?
…ねぇ!起きてっ、大丈夫!?
A:(うなされた様子で)
うっ……、んっ…え?なっ、なに?どうしたん?
そんな怖い顔して…
B:なに?じゃないでしょーー、もうっ!
すっごい、うなされてたんだよーっ
A:あっ…、あぁ…、ごめん……
B:いったい、どんな夢観てたのよっ!
A:ん……、あれっ?めっちゃ、苦しかったんだけは、覚えてるんやけど…
B:あんなに苦しい顔してたのにー?
A:いや、そんな言われても…
夢やねんから、しゃあないやん
B:そうだけど…、少しぐらいは覚えてないの?
A:ごめん…
B:良いよ、もうっ!
とりあえず…、何か飲む?
A:ありがとう、ほな水貰うわ
B:はーいっ (少し間を空けて)
ホイッ、お待たせ
A:ごめんな…
B:もうっ!それより、少しは落ち着いた?
A:あぁ…、うん。おかげさまでっ
B:本当に…何も覚えてないの?
A:だから、さっきも言うたやろ?
B:でも…、あっ!もしかして…
私に言えないような、ちょっと恥ずかしいやつ?
A:アホっ、そんなんちゃうわっ!
B:あっ!少しむきになってるーっ
ますます…怪しいですな!
ワトソン君も、そう思わんかね?
A:いつからお前は「高機能社会不適合者」になってん!(笑
B:あっ!ひっどーいっ!
どうせなら「ホームズ」って言ってよーー
A:ハイハイ
B:…ねえ、そろそろ教えて
A:しつこいなぁ…だから、覚えてへんって
B:そんなに、誤魔化さなくて良いじゃん
A:誤魔化すも何も「夢」って、そんなもんやん
B:でも、少しぐらいは残ってるハズでしょ!?
それこそ「夢」なんだから…
A:感覚は、覚えとるけど…内容が抜けてんねんっ
B:そうやって、すーぐ、はぐらかすっ
あっ!じゃあ、聞き方変えるけど…、「由美」って…だれ?
A:「由美?」知らんけどっ?
B:寝てる時、ずっと呼んでたんだけど?
A:いやいやいやいや
マジでわかんねぇよ!
B:ねぇっ「由美さん」と夢で何してたの…?
でも夢って、経験から派生するって言うから…
A:待て待て待って!何もしてないしっ
そもそも、「由美」なんて女の子、会った事も無いわっ
B:ふぅん…、「女の子」なんだ?
A:え?何に引っ掛かってんの?
B:「おばさん」とか、「女性」とかじゃなくて、「女の子」なんだね
A:ちょっ、待ってって!
ほっ、ほら名前のイメージでっ
B:イメージ…?
A:そうそう…なんとなく「女の子」っぽいやん
B:もう良いよ…ねぇ…携帯見せて?
A:えっ?なんでそんな疑ってんの?
B:そりゃ疑うでしょ!
うなされてると思ったら「由美」「由美」って…
A:せやから夢やし、そんな子知らんって
何回も言うとるやんっ!
B:だから、携帯見せてって、お願いしてるでしょ?
A:なんでそうなんねんっ
B:えっ?やっぱり見せられ無い理由があるんだ
A:無いわっ!えぇよ、ほらっ
B:ん、……、…あれ?
A:ほらぁ…やっぱり。
そんな子、居らんへんやろ?
B:おかしいなぁ…??
A:気ぃ済んだ?
B:ねぇ…?「由美」って子は確かに居ないけど、この…登録してない電話番号は誰?
A:えっ?どれよっ?
B:これっ!しかも、この日…、残業って言ってたよね?
A:それは…
B:なに!?
A:…
B:ちゃんと言ってよ!?
A:最近入った後輩の女の子…
B:名前は?
A:…………「由美」…
B:やっぱり…!ねえ?なんで!?
その子と…、なにしたの?
A:それは…
B:言えない事…してたんだっ……
A:…
B:私言ったよね?浮気するのは仕方無いよ、男だもん。
一応、理解してるつもり。
でも、バレ無いようにやってって、何度も言ったよね!?
A:…ごめん
B:謝らないでっ!
A:…ごめんな
B:なんでそんな事出来るのっ!?
A:ごめん…
B:許せ無い…
A:…ごめん…俺たち、もう…終わりにしよ
B:は?悪いのは貴方でしょ!?
A:ごめん…
B:やだ…、別れないのも嫌だけど…
貴方を取られるのも、もっとイヤ…!
A:おっ、おい!?落ち着け!
ごっ、ごめん…、俺が悪かったっ
だから…そ、そ、そのっ、包丁は置いてくれ!
B:じゃあ、私…どうしたら良いのよっ!?
(ここで包丁を投げ捨てる)
A:許してくれ、とは言われへんけど…
もう連絡取ったりせぇへんし、お前にはもう、迷惑かけへんから…
B:最低ね…。もう良いよ…、わかった
A:ごめん……
B:…最後に、抱きしめて……
A:それはあかんっ
B:なんで…?最低のまま別れたいって?
そんなわがまま、聞いてあげないよ?
良いから、抱きしめて
A:わかった…
B:優しくね
A:うん…
A:(男の首を絞める感じで) っ!!
A:なっ…、お前っ、離せっ!
B:イヤよ…。離さない……
このままずっと、絞めてあげる
A:おいっ…、ゴホッ、ゴホッ…、や…めろ
B: (首を絞めてる様子で)別れるぐらいなら…このままっ!
A:うっ………
(少し間を空ける)
B:…きてっ、…っうぶっ?
………ねぇっ、…きてっ、大丈夫!?
…ねぇ!起きてっ、大丈夫!?
A:(うなされた様子で)
うっ……、んっ…、え?なっ、なに?どうしたん?
そんな怖い顔して…
B:ねぇ?「由美」ってだれ…?
end
声劇台本2人用 「夢」 コペル @gadomoroha
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます