第17話 ○○○大量生産への道
「……勝った」
レストは当たってホッとした気持ちをふぅーと息を吐く。
この方法は2セット目に思いついたもので、練習したがレスト自身も当たるかは半分賭けだった。
本来は仁王立ち後に咆哮すると分かっていたので、咆哮封じ対策として無防備になる息を吸う時に爆裂玉を飛ばすという方法を思いついた。
その為に、遠くから投げると命中率が悪くなるので数で補い、普通の投擲では複数の爆裂玉をコントロールができないので、あの投擲方法でやる必要があった。練習をしたがあの投擲での3つ投げはコントロールの成功率が半分ぐらい。
マッドネスベアが木を掴んで来たとき、木の投擲と咆哮をするかもしれないことに気づいて。レストは失敗した時は失敗した時と考え、2本の木と咆哮封じを同時に行うことを決めた。奥の手もあったから。
あのタイミングが咆哮でなかった場合や、投擲で爆裂玉が変な所へ飛ぶかもしれなかったし、第1の爆発で真ん中の爆裂玉も爆発する可能性もあったが、レストは成功させてマッドネスベアに勝利した。
(生産オンリーで行こうと思っていたけど、たまに戦闘するのも良いかもしれない)
レストはそんなことを考えながら、マッドネスベアは光の粒子となって完全に消えるのを見届ける。
○
「おぉーーレベルめっちゃ上がる!!ドロップアイテム量も多い!!」
マッドネスベアを倒したことでレストのレベルがドンドン上がり、ドロップアイテムのログも高速で現れる。
ドロップアイテムは熊の毛皮や熊の肉などの熊に関する素材、マッドネスベアの肉やマッドネスベアの毛皮などのマッドネスベア特有の素材。
特に、モンスターの遭遇率を上げる“暴獣の匂い袋”とモンスターの遭遇率を下げる“暴獣の御守り”という装飾、暴獣と再戦可能とする“暴獣の心晶”のレアドロップアイテムだろう。
さらに、レストは少し遅れてアナウンスが聞こえた。
「多過ぎ」
ボス戦中にスキルの習得を知らせるアナウンスは戦闘の邪魔になるのでならず、戦いの後に一括で知らされるのでレストが言った通り過去最高の習得数だった。
新規系
【通常攻撃強化Ⅰ】【硬直耐性Ⅰ】【回避術】【歩行術】【呼吸術】【曲芸術】【コントロールシュートⅠ】【ロングシュートⅠ】
進化系スキルは無かったが新規系スキルは多く習得する。この中でも命中率を上げる【コントロールシュート】と投擲距離を伸ばず【ロングシュート】はまともな攻撃スキルだ。唯一の攻撃スキルが【自爆】だけだったから。
レスト個人は「【曲芸術】ゲット!!」といって、攻撃スキルよりも喜んでいる。
エクストラ系
【魔力譲渡】【
【魔力譲渡】は獲得条件を満たしておらず、なおかつ今のレストでは意味のない死にスキル。
【
【
そして、問題は次。
ユニーク系
【投擲の秘伝】
見るからに秘法と同じ系譜のスキルで、現在は獲得不能だ。効果も一言でいうと、マッドネスベアが木を投げたようにレストも木が投げれるようになる。
「面白そうなスキルだけど【投擲の極意】を得てからかな」
ただし、投げれるものは木だけじゃない。
レベルが上がったのでスキルの獲得をしたレストのステータスは。
『ステータス』
名前:レスト
種族:ハーフリング
レベル:21
アビリティ(+14)
HP:125/5(+120) MP:435/235(+200)
筋力:1(+12) 体力:1(+12)
魔力:1(+12) 耐久:1(+12)
敏捷:3(+12) 器用:15(+16)
スキル(+2)
【採集】【調合Ⅰ】【使役術Ⅰ】【投擲術】【隠密】【料理Ⅰ】【裁縫Ⅰ】【大工Ⅰ】【鍛治Ⅰ】【錬金Ⅰ】【万物の創造者】【気配察知】【視線察知】【調合の心得】【調合の秘法】【
装備
頭:【旅人のゴーグル付き帽子】
体:【旅人のコート】
右手:【レザーグローブ】
左手:【レザーグローブ】
足:【旅人のズボン】
靴:【旅人のブーツ】
装飾:【旅人の鞄】【暴獣の匂い袋】【マナリング】
低レベルかつソロ撃破で経験値が分散しなかったので、レベル21まで上がった。
レストはMPにAP10と器用にAP5振って生産能力を向上し、増えたMPと【MP回復速度上昇Ⅰ】で【万物創造】できる回数が増え。【鍛治の秘法】と【錬金の秘法】で爆裂玉を大量生産するための準備も整った。
さらにライフリングを外して暴獣の香り袋を装備し、獲得した【採取】【採掘】【伐採】で素材集めもしやすくもした。
「よし!!爆裂玉作ったあと、もう一度暴獣へ挑戦だ」
レストはボス部屋から出たあと、神殿へ転移し、爆裂玉や炸裂薬を大量生産した。
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