第1話 初めの音楽

 皆さん音楽を聴く事を意識したのはどのくらいからでしょうか。

 私の世代なら小学校くらいだと、お笑いテレビや音楽番組など見た翌日にテレビの話題になっていましたし、歌ってマネする子もいました。このころあたりから「誰のファン」だの「カラオケで歌う」だの言い始めたと思います。


 親の影響はあまりありません。母の推しは瀬川瑛子でしたし、父は全く興味なし。音楽番組も古いものしか見ない。だから演歌系の有名どころは少し知ってます。

 


 私は習い事の都合ゴールデンタイムの人気バラエティテレビをあまり見られず、翌日の学校の会話に入れませんでした。

 でも「見れなくて悔しい!」「話に入れずに仲間外れにされる!」とかいう感情はそんなになく、そのうち知るだろうと割と何も考えずにいました。

 時間もそうですが多分当時人気だった番組とは方向性が違うテレビを大好きで見てた、という理由が大きかったと思われます。

 


 NHK教育テレビで当時「音楽ファンタジー ゆめ」という5分番組があったのですがご存知の方いないかな……

 映像は総3DCGで、前半2分ほど野菜や果物のキャラクターがクラシック曲の一部に乗せてミニコントみたいなことをします。 

 後半3分、曲に合わせて作られたCG映像のバックに子供向けにアレンジされて聴きやすくなった有名クラシック本編が流れます。

 この映像のクオリティと物語、アレンジされたクラシックのノリにやられて一気にファンになりました。

 以来番組自体リニューアルされパソコンとマウスのキャラクターに変わっても、中学生になっても見続けるくらい好きでした。ビデオに録音して、カセットに録音し聴いたりして。

 

 原曲はどんななんだろう……。特に気になった曲は気になります。そこから若干ではありますが「クラシック音楽」に興味を持ち始めます。



 中学入学記念で自分用のラジカセを初めて買ってもらい最初に手にしたCDはクラシック。たしかスメタナ「モルダウ」とビバルディ「四季」、その後ビゼーの「カルメン/アルルの女」。

 モルダウはあーーーーーんな長い曲だと思ってなくて、挫折して数年後売っちゃいました。


 だからってクラシックばっか聞いていた訳ではありません。しかし方向性は年齢に見合わない方向へ進み、「みんなのうた」や「英語であそぼ」などで流れた中のものまで好きになり始めます。

 

 今田耕司さん、東野幸治さんがスズメの着ぐるみを着て、池谷幸雄さんと一緒に体操する「チュンチュンワールド」という歌がやたら気に入ってしまい、これもカセットに入れてましたね。

 だから友達に「何聴いてんの?」と聞かれると、咄嗟にウォークマンを隠すような中学生でした。終わっている。

 しかし、こんなの聴いている私にも共通の話題ができる友達が1人中学に居ました。そのお陰で好きなものは好きだと強みを持って聴けるようになりました。



 ……が、周囲は皆流行りの歌が大好きなお年頃。嫌でもこの系統ばかり聞いている訳にいかない環境になってまいります。

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