第一話 The queen was defeated(女王は倒された)

ジャパリパーク、そこはヒトとけものが共存する楽園だった。

動物達はサンドスターという奇跡の物質に

より、ヒトによく似た姿へと進化を遂げた

しかしサンドスターは奇跡だけを起こした

訳では無かった、利を得た者には必ず代償が付きまとう。

サンドスターと無機物が反応すると異形の

化け物セルリアンが誕生する。

セルリアンはフレンズやヒトが持つとされる

輝きを喰らいその存在を保つ、輝きを失った

フレンズは元の動物へと戻り、ヒトは意思を失う。

古来よりヒトは同種族や自分の害になるものを排除する傾向にある、無論このセルリアンも害と見なされすぐさまヒトの作った組織が

セルリアンを排除していった。

しかしある時セルリアンはとある科学者の

輝きを奪った、彼女は意識不明になり、

彼女の輝きを取り込んだセルリアンは

セルリアン女王となり、前例がない攻撃が

ジャパリパークの首都ともいえる

パークセントラルで起こった。

パークセントラルは壊滅状態、しかしこの 状況を打破するべく女王討伐隊が結成され

その数週間後女王は科学者の女性の輝きが 特殊だったため発生したイレギュラーだと

発覚、更にセルリアンのフレンズ、セーバルを確認した。

さて、ここまでは今の園長トワの活躍に  ついてだ、ではその後はどうなったのだろう。

幸か不幸かその後対セルリアン部隊、

セルリアンハンターズが結成され、   フレンズや訓練を受けたヒトが入隊した

女王パークセントラル襲撃事件により、

ジャパリパークはおよそ150億円の損害を

被った。

それ以降ジャパリパークではセルリアンは

全滅したと報告されている、しかしこれは

完全な偽情報である。(セルリアンハンターズがいる時点で明確であるが)

更にジャパリパークはこのセルリアンについては一切社外に持ち出すことを禁じ、

サンドスターによる情報もジャパリパーク

内のセキュリティクリアランスの     トップクラスを要求するようになったのだった。


  20XX小笠原諸島沖ジャパリパーク

ジャパリパーク復興開始から数カ月経過した、しかし今だにセルリアン被害が後を絶たず

ジャパリパークを襲う巨大セルリアンの探索の為にに探検隊が結成された。

そしてジャパリパーク外部組織CARSCの

カレンダ調査研究員が来園した、又同時期に

セルリアンハンターズによるセルリアン討伐が余りにも派手過ぎた為(主にフレンズの)、セルリアンハンターズの一部フレンズに

除隊が命じられた…

ジャパリパーク ゴコク地方

「よし…これで完璧だ」

迷彩柄のブーニーハットを被った男が

セルリアンの元、セルリウムを瓶の中に

詰め背中のやや大きめな四角い装置に瓶ごと

入れた、そうすると男が手にした端末の

75%という数値が徐々に減ってゆき遂には

0%になった。

「これでここのセルリウムは完全に除去出来たね」

そう言ったのは黒縁の眼鏡をかけ胸に

CARSCと刺繍されたワッペンを付けた男 だった。

「はぁ全くセルリアンハンターも楽な仕事 じゃないねぇ」そう言いながら帽子を被った

男は端末をジャケットのポケットに戻しながら言った、眼鏡をかけた方は「はいはい」

と言いながら既に下山の準備を始めていた。

「に、してもこの軽装甲車チックな車がよく怪しまれないねぇ…」と帽子の男は眼鏡の男の手伝いを始めた。

「まあ多分なんかの演出の一部だと思われてんじゃ無いんですかね」と眼鏡の男はトランクを閉めながら言った。

眼鏡の男と帽子の男は助手席と運転席に

乗り込み後ろのフレンズに話し掛けた。

「おい、ヒグマ終わったぞ座席に座って

シートベルトしめろ、キンシコウもだ」

そう言うとヒグマは「解った」と言いながらシートベルトをしめた、キンシコウは無言で

座席に座り直しシートベルトをしめた。

しばらくは舗装されてないガタガタの道を走った、「おい何でお前ら今日はこんなに無口何だよ…」と帽子の男はバックミラーで後ろの座席に視線を送った、二人は口を揃えて

「いいえ大した事じゃありません」と答えた

帽子の男は眼鏡の男に視線を送り小声で

「アイツらなんか隠してるよな?」と聞いた

しかし眼鏡の男は冷たく「運転中は前を見ること」とため息混じりに言った。

しばらくの間無言が続いた。

「あの…」おもむろにキンシコウが口を開いた、「どうした?」と帽子の男

「私達はもうセルリアンハンターになってから2ヶ月以上は経ちますでも何故まだ

セルリアンとの実戦を避ける用にするのですか?」とキンシコウは不満混じりに聞いた。

しかし帽子の男は淡々と「まだ経験が足りないからだ、」を言うだけだった。

そうこうしているうちに車は怪しげな門の前で止まった、その門はいかにも脆そうでいつ倒れてもおかしくなさそうだったが帽子の男が車の鍵の用な物を門に向け開錠のマークのボタンを押すと門はくたびれた音は一切

立たずに開いた。

「まあ確かに、そろそろお前らも本物の  手強いセルリアンと戦っても良いんだが…」

帽子の男は駐車を済ませて後ろを向きながら

「今日はそれより新人の記念すべき本入隊日だぞ、訓練はその後だOK?」

帽子の男は少し笑いながら後部座席の

フレンズに呼びかけた。

~数時間後~

「えー皆さんこんにちは!私が今日からこの

セルリアンハンターズで正式にハンターに 任免されたリカオンですよろしくお願いします!」

パチパチパチ

会議室のような場所の先頭で耳が少し大きいフレンズが自己紹介した。

「リカオン君は3週間の訓練期間を経て正式にこのセルリアンハンターズに入隊した、

以降はコン君の対特定特殊セルリアン部隊に

配属する」

パチパチパチパチパチ

その頃帽子の男、コンはまるでフライパンで

頭を殴られたかの用な衝撃を受けていた。

「おお!僕らの隊の配属だよコン」

と眼鏡をかけた男がコンを揺する

「…フレンズですね、意外でした…」

とキンシコウが椅子に座り直した

「見た所武器を持っていない用だが大丈夫 なのか?」

とヒグマが心配そうに見つめた

「注目!」

前で司会をしている隊長が一声かけた、

まさに鶴の一言一瞬で会議室はしぃんと

なった。

「これより配属先も決まったわけだし

ワッペンと腕章を授与する」

リカオンはガチガチになりながら

「おめでとう」と言う隊長から     Cerulean Huntersと刺繍された腕章と

Anti-special Cerulean Hunterと刺繍された

ワッペンを受け取った。

その後リカオンはコンに連れられて部隊の

待機部屋に案内された。

「それで君は爪を武器としてるのかい?」

眼鏡をかけた男は結論づける用に言った

「は、はい!」

リカオンはかなり緊張している用だ。

その時コンは思い出したようにヒグマに

言った。

「さあ訓練だいつも通り俺を倒せたら合格だ

野生解放だろうがなんだろうが使って勝った方が勝ちだいいな?」

ヒグマは熊手の用な武器をもち

「ああ!勿論だ」

と言いながら訓練場に歩いて行った。

「又始まったよ…全くコンはそう言う奴なんだから…リカオンさん見に行くと良いよ彼らの試合、きっと予習になるよ…」

リカオンは少し困惑しながら

「了解です!…えーとお名前は?」

眼鏡をかけた男は「メガネでいい皆そう呼ぶ」

と言いながら椅子から立ち上がり自室へ行ってしまった。

リカオンはスタスタと訓練場へと歩いて行った。

そこには既にコンがゴムナイフを持ち、

ヒグマが熊手を構えて試合開始を合図が

何時でも下されそうだった。

「ああ、貴方も来たのね面白いよ、瞬き厳禁ですよ」

キンシコウがストップウォッチを持ちながら

スタスタ前へ進み、

「訓練開始まで!5…4…3…」

ここ時点でコンはファイティングポーズを 構え、ヒグマも熊手をしっかり構えた」

「2…1…」

お互いが土を強く踏み付け、

「0!」

次の瞬間コンとヒグマが同時に地面を蹴った


→次回 Training and training(訓練と鍛錬)

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