第10話 体重計さん、お久し振りです


 筋肉さんと出会い、ダイエットも五ヶ月目に突入した。


 ポリポリポリポリ


 ムキムキにはなっていないけど、着実に筋肉は付いて来てるな。

 少ない回数の筋トレでも毎日のように続ければ、筋肉さんは付くんやな。


 朝起きた時なんか、お腹がへっこんでたし、ダイエットも順調や。

 この分なら体重計に乗っても、減っているのでは?


 ぼちぼち体重計さんに乗ってやるか?

 う~ん……いま乗ったら、体重計のヤローが調子に乗りそうやな。

 もう一ヶ月、焦らしてから乗ってやろう。



 それから筋トレを時々休みながらも続け、晩酌とポテチは毎日続けて、ダイエット六ヶ月目となった。



 体重計さん、ちゃーす!


「あ……やっと来てくれた……待ってたのよ~」


 なんか性格変わってやしまへんか?


「そんな事ないわよ~」


 若干、キモイんですけど~?


「もう~。いじわる~。ほら、早く乗ってよ~ん」


 あ、はい。それでは失礼しまんにゃわ~。


「あ~ん あ~ん あ~ん……。発表します!」


 キモッ!?

 ……それ、ひょっとしてドラムロール??


「あなたの体重は……」


 あ、無視なんだ。


「3.5キロ減で~す!!」


 へ?


「よく頑張ったわ。喜んでいいのよ~」


 おおう!

 脂肪が減ったように見えてたけど、そんなに減ってたんや!


「これで私の出番は終わりね……」


 は? まだまだこれからやん!

 これから暑い季節が来るんやから、もっと痩せるはず!

 お世話になりまっせ~。


「そ、そう? それじゃあ、待ってるわね」


 はい!


 ポリポリポリポリポリポリ


「でも、ポテチはやめなはれ~!!」


 それは無理ですがな~。



 こうして、ポテチをポリポリしながらのダイエットは続くのであった。



                完





 ……もう数話、まとめ的な話が続きます。

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