人間模様1 丸ノ内の靴磨き
herosea
【プロローグ】
東京駅丸ノ内側北口を出たところに露天営業をしている靴磨き屋がある。ヒロシはいつの頃からかこの靴磨き屋に寄るようになった。技術の高い職人さんらしく靴をピッカピカに磨いてくれる。それだけではない。磨いているほんの5分10分の間にする会話がとても味わい深く面白いのだ。
失礼なことだが、ヒロシは露店の靴磨き屋という職業に浮浪者のイメージを持っていた。戦争を知らい子供達と言われた世代だが、戦後の東京を紹介するテレビ番組や雑誌で浮浪児が靴磨きをしている写真を良くみた。それもあって露天で靴磨きをしている職人達をみると、あの浮浪児達が大人になってそのまま生活費を得ているのだろうと勝手に思っていたのだった。
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