前のエピソード――僕と不良と校庭で　－山崎まさよし

　超有名曲で攻めます。

　さて、僕は基本的に原曲原理主義者です。つまり、カバーよりも原曲が好きなことが多い。「なごり雪」といえばかぐや姫だし、「銀河鉄道999」といえばゴダイゴです。イルカやEXILEではありません。別に悪いと言っている訳ではないんですけどね、曲調も解釈も変わるので好みの問題だと思います。

　ただ、原作あってこそのカバーだと思うのです。だからこそ、元になったものを知らずに色々と話をしたくないです。モチーフにした作品があれば、どれだけ二次創作したものが素晴らしかろうが、原作へのリスペクトを表し、普及をしていきたい。

　だから、楽曲をモチーフにした作品を集める自主企画を立ち上げ、募集要項にモチーフとなった作品名を明記することをお願いしたんですけどね。

　もちろん知らないことはいっぱいあるので、原作や元になったネタを教えてくれる人は好きです。僕が間違えていたら教えて下さい、光の速さで訂正を入れ、陳謝します。

　前置きが長くなりましたが、今日の曲は「はじめてのチュウ」。

　1990年に日本コロムビアから発売された実川俊晴さん(あんしんパパ)のシングル曲です。キテレツ大百科の主題歌となったこと、その歌詞の可愛さから大ヒットし、今では老若男女問わず知っている有名曲です。

　その後、Hi-STANDARDが英訳カバーをして、英語歌詞でも歌い続けられています。

　そして、今日紹介するのは原曲原理主義の僕でさえも思わず引き寄せられた、アニメジャズ界の新星Rasmus（ラスマス） Faber（フェイバー）です。この人に関してはもう動画を見てもらうのが一番早い。

　どうぞ。

　Hajimete No Chuu / Rasmus Faber

　https://www.youtube.com/watch?v=6SfLag6ktJc

　…………如何でしたでしょうか。

　惚れるっ！！　ってなりません？　これが「はじめてのチュウ」かよ……。絶対、舌入ってるやん。僕もこんなはじめてのチュウがしたかった。

　そう思いながらいつも口ずさんでいます。いえ、決して下心はありません。カッコよくなりたいだけです。おかげでFirst kissの発音がめちゃくちゃ良くなりました。ついでにChuuの発音もめっちゃ良くなりました。

　少しだけ彼の来歴を。スウェーデン出身の音楽プロデューサーで、ジャズとハウスをメインに活動しています。父親がスウェーデンのグラミー賞ジャズ部門を受賞するほどの音楽一家に生まれた彼はジャズを中心に音楽を学びます。

　そこで出会ったのが日本のアニメ音楽。多大な影響を与えたアニメ音楽をこよなく愛する彼は、古典的アニメから最新アニメまで、次々とジャズカバーしていきます。それこそ魔女の宅急便からエヴァンゲリオン、プリキュア、サムライチャンプルー、とらドラ！、けものフレンズという所まで、幅広くカバーしています。「プラチナジャズ」というアルバムシリーズなので、気になる人はYou Tubeで試聴してみて下さい。

　全て原曲が良いのはもちろんです。

　しかしながら、たまにはこんな変化球を楽しいんでも良いのでは。

　そんな、息抜き回でした。