あらすじ以上に擬音が目につく
初めて美容室に行った日のことをよく覚えている。
僕は緊張しながら、美容室へ入る。美容室の自動扉がヴィィィィィィーんという音を立てて開き、僕はビクぅぅぅぅぅぅぅぅうううっとしてしまう。初めてのところだと、なんとなく何にでも過敏にドッキュあンどうんドぅうぇほフォーイっと心臓が脈打ってしまうのは僕の悪い癖だ。
「いらっしゃいませ」
颯爽とフォウェイフィンひーーーといった風に歩いて美容師さんがくる。立元さんという男性だ。とても感じがよく短めの黒い髪にあごひげがサッほわんソウフォントゥいっと生えている。
「今日はどういったご用件で?」
僕はドッキュあンどうんドぅうぇほフォーイっと鳴る心臓をなんとか誤魔化しながら「カットをしたくて」という。
「初めてですか?」
「はい。というか美容室に行ったことがなくて」
「全然、大丈夫ですよ」
立元さんが二キャっぷと笑顔をくれる。
はい、ドンドンドンドンドドドドドン。
僕はかえって緊張してしまう。ドッキュあンどうんドぅうぇほフォーイドッキュあンどうんドぅうぇほフォーイドッキュあンどうんドぅうぇほフォーイ。
「それではこちらへどうぞ」
雑誌が数冊渡される。僕はそれをうけとると目を通すふりをした。しかしやはり心臓はとぅトトとととぅとってゅすタタスタアんとぅたタァァァんすたぷルしたドンドンドンドンドンドンドンドンドンとばかりに脈打っていた。
「緊張してますか?」
立元さんが二キャっぷと笑った。
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