第11話 自分は慎重勇者(並みのメンタル)なのかもしれない

 十二月十七日 雨のち曇り


 本日、同僚が職場にてぎっくり腰を起こしました。

 皆、「あちゃー」な雰囲気の中、本人が顔面蒼白になっていくので一年前のトラウマがあるワタシ(ちょうど一年前に上司が職場で倒れて、そのまま帰らぬ人となりました)は、応急処置として手持ちのノーシンを飲ませ、自分のスマホで#7119 に電話して本人に話をさせ(救急車を呼ぶのを躊躇ってたため)、当たり前だけど救急車手配の流れとなり、手が震えてたので脈拍を取りました。

 折り返しの確認電話にて当庁にはエレベーターはあるが、担架は乗らない狭さであることを、到着した隊員には応急処置の内容と脈拍がやや早いことを告げ、荷物とかコートとか靴など所在を確認して渡して送り出しました。


 これは看護師の友人に聞いた対処法です。『持病の有無を確認、薬があれば飲ませて脈拍取る。あとはなるべく動かすな。素人ができるのはそのくらい』だそうです。


 ワタシは心筋梗塞の放散痛(痛むのは胸とは限らない。多いのは背中)も恐れていたのですが、隊員さんの簡易チェックでも緊急性は低そうと判断されたし、ストレッチャーに横になったら腰が楽になったと本人も言ってたし、去年よりはなんとか動けたと思ってます。しかし、周りの「あらあら~」という感じで誰も手助けせんのか! と思ってましたが、去年の修羅場を知っている人はほとんど異動でいなくなってたり、その日は休暇などで現場にいなかったのを思い出しました。

 罹患したことは無いけど、ぎっくり腰も相当苦しいですよね。なんで皆苦笑いで「どうしようも無いよなあ」と言うだけで動かなかったんだろとも思います。

 ただ、去年の一部始終(本人が体調不良を訴えて、突然意識を失う、病院に付き添ってそのままご臨終までを経験してしまった)に立ち会った職員に関してはフリーズしていたので、私同様トラウマが再燃していたのかもしれません。


 アニメの「慎重勇者」を見てるのですが、聖哉の『 あらゆる可能性をシミュレーションしてみた』は日常でも必要と痛感しました。

 ちなみに万年風邪引きなので職場には頭痛薬と風邪薬と胃薬は常備してます。

 東日本大震災以降は自前でカロリーメイトを備蓄してます。だって職員用の備蓄品は恐らく来庁者や避難民に譲る流れになると思うのです。『自分たちだけ食べてる』と睨まれながら備蓄品を食べられるほどメンタル強くないですし。

 あと、寝るためのエアマットにサバイバルシート並みのシート「ダンネッター」という保温シートも常備してます。昔は帰宅難民用に古いスニーカーと地図を備えてましたが、震災で留まったほうが安全とわかりましたからね。


 ……慎重勇者の聖哉と同類なのかもしれません。


 こんな感じでメンタルに相当きたので、短編の推敲はお休みです。

 相変わらず「スシババア」は好評のようで、PVや評価が上がっています。本当にありがとうございます。

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