第2話 こばまれて

 声をかけてきたのは中学以来からの仲良し、うぶだった。

 二つに結った髪は鳥の羽のようだ。中学の頃から変わらないその姿にきらりは少し安堵する。


「なるほど、うぶちゃんだから見えたんだね」

「誰でも見えるぞー」


 うぶがじとーっときらりの方を見る。


「それよりこんな所で何してたんだー?」

「実は……」


 言いかけるが、突然きらりは涙を浮かべる。


「ど、どうしたきらり!」


 慌てるうぶ。きらりは天文部のブースを指さすと、目をくの字にする。


「あの場所が私の存在を拒むの!」

「どゆこと!?」

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