OK‼~World.~
又の名は“あああ”
第1話 OK‼~One.~
小学生の頃から世界はいつも自分中心に動いて、ボクだけを中心においやって、そうしてボクは世界からハブられていた。
違和感といっても生まれたときから通常を知らないボクは違和感といっても比べる実体験など存在しない。だけどなぜかボクにはこの世界が作りものだとなんとなく分かるようになった。
ボク以外はみんなロボットなんて実証したらどうやら犯罪になるらしいのだが、それでもボク以外はロボットなんて自明なんだ。
仮に皆がロボットじゃなきゃこの世界のこのハリボテ感に気づかず、自分たちが生れていない時代からあったという常識になんの疑問も抱かずいけ入れ、周りのロボットを真似して生き、そして死んでいくなんて愚行をしないと思うからだ。
ボクが生れる前の世界?そんなものは存在しなくてもボク一人くらい騙すのに不都合なんてないでしょ。過去にあったらしい出来事をボクは体験することができないのだから、勝手に過去にこうあったんだよっていう文章とねつ造された写真さえ見ればそりゃ僕だって騙されかけたよ。
考えてもみなよ?RPGゲームで王様が勇者に過去に王都が荒されたんだって言って「証拠はないだろう!」なんてキレるプレイヤーを見たことあるかい?
ボクでさえ、ボクでさえこんなにも世界から疎外されているというのに、あいつらロボットはいや強化学習可能なNPC共はなにも疑問も持たずにせっせと短い人生とかで死ぬらしい。
人間の群れにいる猫は自分が人間だと思い込むらしい。
そうボクは生まれたときから周りのロボットと同じ存在なんだとボクの親という設定のロボットに教えられてきたんだ。そりゃボクだって騙されるわけだ。幸い猫は嫌いじゃないから、ちょっと嬉しいんだけど、しかしそれはボクを騙したというマイナスで相殺されるよ。
でもなんでだろう、なんでだろう。
ボクは周りのロボットとまるで同じような人生を16年間も過ごしてきて。いやだ、ボクはNPCなんかじゃロボットなんかじゃないんだ。でもどうして逆らえない。そんな目に見えない圧力がボクの前に壁として立ちはだかる。もしかして皆もそうなのかもしれないけれど。
-楽しいことをしよう。このハリボテの世界で、ボクはきっと-
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます