そう、この城をプレゼントすると言った王子も自国に帰るなり愚痴を言いました。






「あの姫は、城をプレゼントすると言ったのに、王子では無くなってしまうのでは?と言うのだ…


つまり、王子でないものなどとは付き合えないのだと我が儘を…」






「それは、何て酷く強欲な姫なのでしょう。」






このような勘違いが広まり、お姫様は、強欲姫と噂され、この世で一番の宝をプレゼントしたものにだけ結婚すると信じられていた。






お姫様もまた、悲しんでいたのだ、私が沢山の男性から選ぶ何て出来ないと…どうしてみんなで求婚するのかと、私は、恋も知らないのにと。






「私は、国をプレゼントいたします。」






「私は、世界一大きな宝石をプレゼントいたします。」






「私は、船百隻をプレゼントいたします。」






こんな、毎日が続きお姫様が疲れはてた頃、一人の剣士が訪れました。






強欲な姫の噂が広まり、家来たちも貧乏人は通すななどといい、来客を追い返す事も毎日の様に起こりました。








「お前のような只の剣士が!


姫にあいたいだと!?」






「はい、姫様にお会いしたいのです。」






「たわけがー。」






扉の前で騒いでいるとお姫様が通り掛かりました。

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