駅に着くと、学生の頃から付き合いのある、美紀が出迎えてくれた。






「恵子、久し振りー。」






「美紀も、元気だったー。」






二人は、駅のそばのカラオケボックスに向かった。






昔の友達に会うと、どうしても昔の話になる。






会う度に、話しているのだがその話題になる。






「英語の高橋、結婚したんだってー。」




「えー、美紀この前聞いたよ、その話し。」






「でね、子供出来たんだってー。」






そう、何を言っても話しは繰り返される、何故なら続きが出来ているからだ。




前回どこまで話したなんて、覚えてはいないけど、最近仕入れた話しと重なる事は、大体始めから話す。






つまり、会う度に長い時間を費やして、思い出話しは長くなる。






カラオケボックスに着いても、歌など歌わずに、昔の話しと今の話をくっつけながら二人は過ごした。






「恵子は、変わらないよねー、


何で若いままでいられるの?」






「そんな事ないよ、美紀だって若いじゃない。」






愚痴り合うより、誉め合う方が健康的だと感じながらも、仕事の愚痴を恵子は話し始めた。






同僚や上司の愚痴を美紀は静かに聞いてくれた。




なんて、良い子何だと思った時に不意に疑問が浮かんだ。

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