赤い鬼の子。

ホタル。

00. ハジマリノモノガタリ


 

 時は昔、この世界には鬼や悪霊が蔓延はびこっている。

 そんな世界に産まれたただの忌み子の物語である。



 その忌み子は他の忌み子の中では力が強い方らしい。

 なんの因果でこんな事になってしまったのか。


 力が足りない、力が。



 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 ある家に忌み子はあまりにも強すぎる力のせいで家族から嫌われていた。

 ただ一人を除いては....。


 その子は忌み子の一番上の兄にあたる存在だ。

 名を愛六風馬あいろくふうまという。

 風馬は体が弱く、病気体質で長くは生きられないと医者に診断されていた。

 そんな風馬はお父様にあるお願いをした。



「僕にあの子のお世話をさせてください」



 忌み子の世話を自分ですると言い出したのだ。

 それはお父様にとって、願ったり叶ったりなお願いであった。



「いいだろう。必用な物があれば言え。用意してやる」



 忌み子の世話になんでも用意すると言ったのだ。

 そのおかげもあり、忌み子はマシな生活を送っていた。



 ※



 赤い鬼の子。

 その忌み子がそう呼ばれ始めたのはいつからだったか。


 それは....。



 ....。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る