9.自傷と自殺 2篇
襲いかかる吐き気と腹痛に逃げ出したくなるこの夜は何度目か
左手以上にずたずたになる心
しかし実際に心はかみそりなんかで切れなくて
だから見えなくて
誰にも気づかれずに傷は増えていく
掛けてもつながらない命の電話
増えるのはスマホのコールと
人に言うことを許さない闇
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人が自殺を繰り返す
私にはその気持ちが少しわかる
今の人生を終わらせたいという強い気持ちだけでなく
自分自身を終わらせるときにしか見えない えもいわれぬ景色を知っていて
それをもう一度みたくなってしまうからだ
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