6.しにたいよるに 2篇
-2020.03.30-
死にたい夜には空から星が降ってくる。
私はそれをずっと眺めている。
星を掴みたいけどそんな気力なんて持ってやしないから、
私はそれをずっと眺めている。
やがて、自分が呼吸をしているのに気づく。
息を吸って、吐いて、また吸って、吐いて。
冷たい空気が体を流れていく。
生きている。
涙が零れる。
指が震える。
ここは寒い、早く目覚めないと。
長い夜は続く。
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-2020.05.30-
死にたくなったら死なない程度に生まれ変わってみるのがいい。
私はよくやっている。大声で叫んだり、自分を殴ってみたり、血を流してみたり、
いわゆる死の疑似体験。
怖いか?
楽しいぞ。
そんなことやってるのバカじゃない?
バカじゃないとやってらんねーよこんな世の中。
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