第12話 苦手な人にディスったあだ名を付けてみる/呼び捨てにしてみるという実験〜Part2〜

(Part1からの続き)


そして、このようなことを考えているうちに、私はこれまで、相手のことを見ているようで、実際には「相手が自分をどのように見ているのか」ということばかりを気にして生きてきたのだということに気づいた。


どう評価しているのか。

自分のことを好きなのか/嫌いなのか。


そんなことばかりを見極めようとしてきた。


しかし、先に述べたような行為を習慣付ければ、相手が自分をどう評価しているのかという視点ではなく、自ずと相手自身がどういったパーソナリティーなのかということに目がいくようになるだろう。


あぁそうか、そういえば側(はた)から見ていて対人ストレスが少なそうな人というのは悪口が多い(というかうまい)人が多い気がする。うまい悪口は、相手をよく見ていないと言えない。


ちなみにもう1つ。LINE全盛の今日にあってはもはや確かめようがない話だが、対人ストレスの多い人は携帯電話(あるいはスマートフォン)の電話帳に友人・知人の本名を登録していて、対人ストレスの少ない人は携帯電話(あるいはスマートフォン)の電話帳に友人・知人のニックネームを登録している傾向があるのではないかと勝手に想像している。おそらく、対人ストレスの少ない人は、自分の周囲の人のパーソナリティーを自分なりに解釈して定義づける能力に長けているのではないかと。


そんなわけで、仕事からの帰り路にふと思い浮かんだ考えを書き連ねてみた。


今回述べた内容は、もしかすると対人ストレスの軽減方法としてはもはや一般的なのかもしれない。あるいは、まったく無意味なものなのかもしれない。そして、もしかすると私以外の人にとっては、口外をしないだけで無意識的に行っている行為なのかもしれない。ちなみに、冒頭に記載したチェックテストでHSP【弱】だった私の妻によると、妻自身も含めて特に意識せずにこのような行為をしている人は決して少なくないとのことだった。


しかし、思考を巡らせるなかでこういった考えに思い至ることができたことは私自身のなかで非常に大きい。不眠やHSP”かもしれない”という要因に悩んでいたなかで、それこそ霧が晴れたような気分だ。ある種興奮をしている。


今日は、身の回りの苦手な人にあだ名を付けまくらないといけないので、それはそれで眠れそうにない。

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