第9話 アロマストーンとアロマオイルで自分を労わる

「敏感」

「気にし過ぎ」

「引きずり過ぎ」


そんな自分を根本的に変えることは難しいかもしれない。でも、世のなかには変えることができるものもある。それがたとえ些細な変化だとしても、それまで抱えていたストレスを劇的に軽減できる可能性もあるだろう。


そんなわけで、私は自宅の自室やオフィスのデスク周りをもう少し自分自身にとってストレスレスな環境に変えることにした。


具体的には、アロマの利用だ。


「生きづらいHSPのための自己肯定感を育てるレッスン」にもHSPにおすすめのヒーリング法の1つとしてアロマオイルの利用が挙げられていた。そして、私自身、以前からアロマには興味があり、実際にアロマキャンドルを使っていたこともある。そんなわけで、再びアロマキャンドルを利用することにした。


善は急げ。早速私は無印良品に足を運んだ。


アロマコーナーには、様々なアロマキャンドルが並んでいた。しかし、いくつかのアロマキャンドルを手に取るうちに頭の中をこんな考えが過ぎった。


「今暮らしている家は木造だし、部屋で火を使うのはちょっと不安だな…。あぁたぶん、家を出る度に『あれ、ちゃんと火を消してきたっけ?』って心配になっちゃいそうだなぁ…」


実際、以前アロマキャンドルを試したときには、そんな心配をしてしまうことが多かったことを思い出した。「窓の鍵をちゃんと閉めたっけ?」「玄関の鍵を閉めたっけ

?」「エアコン消したっけ?」の他に外出時の新たな懸念事項を追加するのは得策ではない。


「アロマキャンドルは却下だな…」


そう思った私は、つづいてアロマディフューザーの利用を考えた。しかし、アロマディフューザーは香料の調節が難しいし、私の6畳半の自室で使用すると匂いがこもり過ぎてしまう気がした。なので、アロマキャンドルと同様にアロマディフューザーも候補から外した。


「アロマキャンドルもだめ…。アロマディフューザーもだめ…。さて、どうやって自分の好きな香りに囲まれた空間を創り出そうか…」


そんな風に悩んでいたときに出会ったのがアロマストーンだった。


ご存知の方も多いだろうが、アロマストーンというのはその名の通り、素焼きの石にアロマオイルを数滴垂らして香りを楽しむというものだ。店頭に書いてあった説明によると、アロマディフューザーほど香りが拡散しないので、オフィスのデスクで自分だけ香りを楽しみたいというときにも重宝する代物なのだとか。実際に、店頭に並んでいたサンプル品で試してみたが、確かに手元でほのかに香る程度という感じだった。


・火の始末の心配をしなくて良い

・香りも広がり過ぎないので6畳半の自室でも使えるし、オフィスでも使える


アロマストーンは、まさに私が求めていた条件にそのままマッチしたものだった。


そんなわけで、自宅用とオフィス用に2つのアロマストーンを購入。そして、自宅用にはひのきのエッセンシャルオイル、オフィス用にはゆずのエッセンシャルオイルを購入した。特に大きな理由はない。いろいろな匂いを試した結果、完全にフィーリングで購入した。


・アロマストーン:2個

・エッセンシャルオイル(ひのき):1個

・エッセンシャルオイル(ゆず):1個


そして、今は早速、ひのきのエッセンシャルオイルが染み込んだアロマストーンを置いた自室でこのエッセイを書いている。ほのかにひのきの香りが広がっていて実に心地が良い。それに、アロマストーンなら置き場所を変えるのも簡単だ。就寝時にはベッドサイドに置いておくというのも良いだろう。


自分だけの空間を作り出せたようで、とても落ち着く。


合計で4,500円くらいになったが、自分自身を労わるための投資としては悪くないだろう。

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