ヴィギナー

結城 すい

プロローグ


「ハジメテ、アタシをイカセタのはアタシの右手だった。」


見慣れた自分の書いた文字を辿る。


「そう、まだオトコを知らないカラダなのに快感の絶頂を先に知ったんだ。」


ゴクリと唾を飲み込み目を閉じた。


「好奇心って、青春そのものなのかも」


アタシは、目を開けてペンを走らす。


お気に入りのノート。


空白を埋めるアタシの歴史。

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