第12話大井競馬場グルメ1
11月14日(火)大井競馬場:正門内側
「馬車に乗るぅ~」
「花子も馬車に乗るぅ~」
「アル元気~」
「ウェスも元気~」
「そうか、もう仲良しになったんだね」
「仲良し~」
「花子も仲良し~」
今日も大井競馬場に来た。
昨日と同じように、太郎君と花子ちゃんに夜明けとともに起こされ、7時からビッフェで食べるだけ食べて、直ぐに品川区民公園に遊びに行った。それこそ8時から今まで遊び倒したのだが、お腹空いたとは一切言わない。
やはり俺や綾香さんの心に素直に反応しているようで、綾香さんがラーメンを食べたい気持ちと、俺が食べさせてあげたいと思っている気持ちに影響されているようだ。
綾香さんも太郎君も花子ちゃんも、俺の博打好きは分かってくれているので、馬車を降りたら直ぐにパドックに行ってくれた。太郎君と花子ちゃんに元気な馬を教えてもらった後で、綾香さん待望のラーメン屋に行く事になった。
「メニュー表」
らぁめん :600円
味噌らぁめん :700円
辛ネギラーメン :800円
チャーシューメン :900円
特製らぁめん :820円
とんこつラーメン :780円
つけ麺 :900円
赤つけ麺 :980円
ミニカレー :300円
ぶためし :300円
ミニチャーハン :300円
生ビール :600円
生サワー :500円
サワー :450円
日本酒 :500円
グラスワイン :500円
カシスソーダ :600円
カシスウーロン :600円
カシスオレンジ :600円
ブレンドコーヒー :300円
アイスコーヒー :300円
紅茶 :300円
ソフトドリンク :200円
瓶ビール :600円
ノンアルコールビール :450円
「8種類のラーメンでいいですか?」
「いえ、最初は4杯買って頂けますか」
「冷めないようにですね」
「はい、出来れば熱々で食べたいんです」
「じゃあ食券を買っておきますから、綾香さん達は席をとっておいてください」
「分かりました」
今日食べに来たところは、古き良き4号観戦スタド3階にあり、2つの店が同居しているようだ。1つの店はラーメンを主体とした店で、もう1つの店はカレーやハンバーグを主体とした店のようだ。
かつ丼 :800円
デミカツプレート :980円
ポークジンジャー :780円
煮込みハンバーグ :800円
チーズハンバーグ :800円
オムライス :800円
特製カレー :600円
カツカレー :900円
チーズカレー :700円
スパゲティミートソース:700円
ナポリタン :700円
チーズのトマトソース :700円
520円均一
からあげ
おつまみステーキ
ソーセージ盛り合わせ
ピリ辛ネギチャーシュー
特製生ハム
牛すじ豆腐
ポテカラ
トマトサラダ
シーザーサラダ
ジャーマンポテト
大根サラダ
310円均一
フライドポテト
揚げギョーザ
にんにくの素揚げ
ごぼうの唐揚げ
シュウマイ
だし巻き玉子
自家製ピクルス
自家製唐揚げ
たこわさ
ラーメン屋さんだけだと、オカズ喰いの俺には苦しい場所になっていただろうが、洋食屋さんには白御飯などの穀物抜きのオカズがあって助かる。だからと言って酒が飲める訳でもない下戸なのだから、本当に残念な事だ。美味しい肴を食べながら酒が飲める体質だったら、もっと人生を愉しめただろうに。
券売機からラーメンを4種、520円均一と310円均一のオカズから食べたい物を全部購入することにした。太郎君と花子ちゃんが俺と綾香さんの食欲に反応しているのなら、俺達が食べたいと思ったの物を、同じように食べたいと思ってくれているはずだ。
「ごめん、待たせてしまったね」
「いえそれほど待っていた訳ではありませんが、どうされたんですか?」
「いや、食べたい物の食券を全部買っていたら、思っていた以上に時間が掛かっちゃてね」
俺が食券を買って来たのに反応してくれたのだろう、直ぐに店員さんがお冷を持ってくると同時に食券を回収してくれた。子供2人連れの4人組にしたら料理の量が多すぎたのだろう、店員さんは少々驚いた表情を浮かべていたが、何も言わずに食券を回収してくれて行った。
「遠慮せずに運ばれてきた順番に食べましょう、4人に全員にラーメンが運ばれてくるのを待っていたら、せっかくのラーメンが冷めてしまいますから」
「はい、そうさせてもらいます」
「食べるぅ~」
「花子も食べるぅ~」
ラーメンも早く出せるのだろうが、牛すじ豆腐のように大量に作っておいた物を直ぐ出す料理や、たこわさ、特製生ハム、トマトサラダ、シーザーサラダのように、途中まで作っておいて仕上げの食料を乗せるだけの料理が直ぐに来た。
「先に食べさせてもらうよ綾香さん」
「食べるぅ~」
「花子も食べるぅ~」
「はい、どうぞ」
「らぁめんの味はどうですか?」
「正直あまり期待してはいなかったのですが、オーソドックスな醤油スープがとてもまろやかで、中細のちぢれ麺とよくあっていて美味しいです。具材もチャーシュー1枚、海苔1枚、味玉半分、斜切りのネギ、メンマと600円とは思えない多さです。しかもベロンとしたチャーシューはぶあつくて、肉を食ってるという満足感を得られます」
「そうですか、期待以上のラーメンでよかったですね」
「はい!」
「綾香僕のも食べるぅ~」
「花子のも綾香食べるぅ~」
「ええ、お願いね」
綾香さんは俺達3人が食べてるラーメンも食べたいのだろう、その心を察した太郎君と花子ちゃんが、自分の丼を綾香さんの方に向けている。綾香さんも自分が食べていたラーメンを、俺が店員さんいお願いしてもらったた小さな丼に分けている。
4種類のラーメンを4人で分けながら食べて、少しづつ楽しめるのは幸せだ。1人だと、4種のラーメンを1度に楽しもうと思えば、食べ残すと言うマナーの悪いことをしない限り無理だ。食べ物を粗末にするなど、絶対にしたくないから、4人いることが本当に有り難い。
「それで競馬の方はどうだったのですか?」
ラーメンを食べているうちに、第1競走の結果が放送されてきたので、綾香さんが何気なく結果を聞いてきた。まあもちろん太郎君と花子ちゃんの予想が外れるはずもなく、現金とネットの双方で160万円ほど勝つことが出来た。
「もちろん太郎君と綾香ちゃんの御蔭で勝つことが出来ましたよ」
「そうですか、それはよかったですね」
「おじさん嬉しぃ~」
「おじさん勝つと嬉しぃ~」
「第1競走・現金とネット口座の収支」
単勝 : 12: 400円
複勝 : 12: 170円
: 8: 290円
: 6: 1600円
枠連 : 5-7: 870円
枠単 : 7-5: 1380円
馬複 : 8-12: 1430円
馬単 : 12-8: 1810円
ワイド: 8-12: 700円
: 6-12: 4900円
: 6-8: 11610円
3連複:6-8-12: 34640円
3連単:12-8-6:102460円
現金 :160万9600円
ネット:160万9600円
まあこれで俺の業もしばらく納まっているだろう。
「からあげ食べるぅ~」
「花子もからあげとおつまみすてーき食べるぅ~」
「他におかわりして食べたい物はあるかい? 綾香さんは特製らぁめんととんこつラーメンでいいですか?」
「ソーセージ盛り合わせと特製生ハムとごぼうの唐揚げとだし巻き玉子とたこわさぁ~」
「花子もソーセージ盛り合わせと特製生ハムとごぼうの唐揚げとだし巻き玉子とたこわさぁ~」
「はい、それでお願いします」
らぁめん :600円
味噌らぁめん :700円
辛ネギラーメン :800円
チャーシューメン :900円
からあげ :520円×3=1560円
おつまみステーキ :520円×3=1560円
ソーセージ盛り合わせ :520円×3=1560円
ピリ辛ネギチャーシュー:520円
特製生ハム :520円×3=1560円
牛すじ豆腐 :520円
トマトサラダ :520円
シーザーサラダ :520円
ジャーマンポテト :520円
大根サラダ :520円
ごぼうの唐揚げ :310円×3=930円
だし巻き玉子 :310円×3=930円
自家製唐揚げ :310円
たこわさ :310円×3=930円
小計:15480円
内馬場:児童公園
「太郎君も花子ちゃんも、品川区民公園であれだけ遊んでいたのに、まだまだ遊び足りなかったのですね」
「まあこれくらいの年の子なら、1日中外で遊んでいてもおかしくはないですよ」
「そうなのですか? 私は大人しい子供だったので、それほど外で遊んだ記憶がありません」
「そうですね、男の子と女の子で違いはあるのでしょうか、僕も小さい頃はずっと裏山で遊んでいましたよ」
「そうなんですね、家の裏側に山があったのですね。私は都会育ちなもので、山とは縁がありませんでした」
「まあ家のすぐ裏と言う訳ではなのですが、数軒山手に歩くと山に入れると言う事です。そこで秘密基地を作ったり、ターザンごっこをしたりしてました」
「秘密基地を作ってターザンごっこですか、楽しそうですね」
「ええ、愉しかったですよ。山の斜面を掘って、洞窟式の秘密基地を作ろうとして、上から土が落ちて来て慌てたり、倒木や落ち葉を集めて掘っ立て小屋のような秘密基地を作ったりしました」
「ひみつきちつくるぅ~」
「花子はどろだんごつくるぅ~」
「勝也さん、どろだんごってなんですか?」
「粘土なんかを水でこねて固めるんです。子供達で作った泥団子を戦わせて、誰の作った泥団子が1番強いかを競争するんですよ」
「面白いのですか?」
「子供の頃は大好きでしたね、面白いと思っていたんでしょうね」
「あ! 駄目だよ太郎君、花子ちゃん、泥団子が作れる場所に行ったら教えるから、ここでは作っちゃ駄目なんだよ」
「分かったぁ~」
「花子も分かったぁ~」
「お姉さんラーメン食べたい~」
「お姉ちゃん昨日のラーメン食べたい~」
結構寒いので、それを忘れる為もあって、俺も綾香さんも童心に帰って太郎君、花子ちゃんと目一杯遊んでいた。それでお腹がこなれた面もあるのだろう、綾香さんの空腹を太郎君と花子ちゃんが感じたようだ。
「他のラーメンはなかったの?」
「あの、調べたんですが、他のラーメンは指定席内にしかないんだそうです」
「じゃあ明日は指定席にして、そこでラーメン食べようか?」
「いいんですか? でも明日は他にもお願いしたい場所があって」
「明日てことは、平和島競艇場の事なのかな?」
「はい、大井競馬場に来る前に平和島競艇場でラーメンを食べたいのですが、いいですか?」
「構わないよ、じゃあ明日はお腹が空いたら平和島競艇場でラーメンを食べて、その後で目一杯遊んでお腹を減らして、大井競馬場の指定席の店でラーメンを食べよう」
「はい、それとこの後食べるラーメンですが、スタンド式なんで、勝也さんと太郎君・花子ちゃんは、他の店で好きな物を買って食べて欲しいんです」
「そうだね、その方が御互い気を使わなくて済むね」
「はい、同じL-WINGLの1階には、創作バルやカフェが売店を出していますし、2階には有名なフライドチキン屋さんや牛丼屋さん・カフェや蕎麦屋さんも売店を出しています」
「そうか、じゃあ直ぐ行こうか」
「パドックに馬を見に行かなくていいのですか?」
「ふらいどちきん食べたい~」
「花子もふらいどちきん食べたい~」
有り難い事に、俺の博打への業は第1競走を勝ったことで治まったようだ。全ては太郎君と花子ちゃんの御蔭で、この子達が居てくれたら絶対の金運を手にする事が出来る。
いやそれだけではなく、綾香さんに知り合い深い中になる事すら出来ると言う、とんでもない僥倖(ぎょうこう)に出会えた。
いやそれは違うな、太郎君と花子ちゃんと言う座敷童を預けてもらえた事が僥倖であって、綾香さんはその結果と必然的に手に入れる事が出来た幸運なのだろう。
綾香さんにしても自殺する心算だったと言う事だから、太郎君と花子ちゃんに声をかけてもらえたことで、望外の幸運を手に入れたのだろう。
「花子ストロベリーソフトクリーム食べるぅ~」
「チョコレートアイスクリーム食べるぅ~」
「直ぐ買ってあげるね、綾香さんは先にウマイルスクエアに行って席をとっていて下さい」
「はい、昨日と同じ場所にますから」
「分かりました」
どうも綾香さんの深層心理では、もうラーメンをそれほど欲してはいないようだ。ラーメンが好きで食べたいことに嘘偽りはないのだろうけど、1度食べたラーメンの中で美味しかったラーメンを、もう1度食べると言う欲は、太郎君と花子ちゃんがアイスクリームを食べたいと言う欲よりは小さいようだ。
もちろんそれは、さっき俺のフライドチキンが食べたくなったことに反応したのにも言えている。俺のフライドチキンが食べたくなった気持ちに反応していたのに、その俺の気持ちがそれほど強く無かったから、売店でアイスクリームを見て食べたくなった太郎君と花子ちゃんの気持ちに負けたのだろう。
ラーメンは熱い方が美味しいに決まっている、だから今回は綾香さんも1杯づつ買っていた。
アイスクリームを太郎君と花子ちゃんに買ってあげて、創作バルの方に目を向けるとローストチキンを1羽やハーフで売っている!
「ローサリティーチキンを4羽ください!」
フライドチキンのチェーン店や牛丼屋ならどこででも食べれるけど、こんな店は探さなければ見つけることが出来ない。ここはこれを買うしかない!
4羽分は確かに多いかもしれないけれど、夜にホテルで太郎君と花子ちゃんにひもじい思いをさせるよりはいい。今食べ切れなくても夜食で食べればいし、明日綾香さんが昼ラーメンを食べている時に食べてもいい。
ああ、ここにも100%オレンジジュースがあるんだな。
「オレンジジュース飲むぅ~」
「花子もオレンジジュース飲むぅ~」
ローサリティーチキン(1羽):2100円
ローサリティーチキン(1/2):1100円
オニポテ :550円
オレンジジュース :250円
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