第13話平和島競艇場グルメ1と大井競馬場グルメ2・銀座名店

平和島競艇場正門前:11月15日12時15分


「では入りましょうか」


「はい、楽しみです」


「ラーメン食べたい~」


「花子もラーメン食べたい~」


「事前に調べてきましたから、競艇場グルメを食べつくしましょう」


「そうか、ラーメン以外もあるんだね?」


「はい、名物はモツ煮込みだそうです」


「モツ煮込み食べるぅ~」


「花子もモツ煮込み食べるぅ~」


 俺の食欲に反応してくれたのかな?


 俺は4人で大人2人分200円の入場料金を払った。横には太郎君と花子ちゃんの手を繋いだ綾香さんがついて来てくれる。ただそれだけのことが、とてもとても幸せを感じさせてくれる。


 今日も昨日と同じように、太郎君と花子ちゃんに夜明けとともに起こされ、7時からビッフェで食べるだけ食べて、直ぐに品川区民公園に遊びに行った。それこそ8時から今まで遊び倒したのだが、今日は昨日と違って、平和島競艇場が開場するころに、お腹空いたと騒ぎだした。


 太郎君と花子ちゃんは、昨日と同じくらい沢山朝食ブッフェを食べていた。でも今朝の綾香さんは、12時過ぎにラーメンを食べる心算で朝食ブッフェを控えていたようだから、太郎君と花子ちゃんは綾子さんの食欲に反応しているのかもしれない。


 先を歩く綾香さんついてスタンド内に入ると、ちゃんと店が並んでいた。


 チェーン店の牛丼屋や売店、煮込みの店やこじゃれたカフェ風の店まである。


「ここは立ち食いですが、サンマーメンが食べれるんです」


 綾香さんはカフェ風の店を示してる


「じゃあ入りましょう」


「ラーメン食べるぅ~」


「花子もラーメン食べるぅ~」


「僕は次の店でモツ煮込みを食べるよ」


「私は横浜サンマーメンにします」


「醤油チャーシューメン~」


「花子は塩チャーシューメン~」


 直ぐにラーメンが運ばれてきたけど、俺はサンマーメンがどう言うものか全然知らない。綾香さんはそれなりの表情で食べているから、不味くはないけど特別美味しくもないのだろうか?


「俺サンマーメンて初めて聞くんだけど、どう言うラーメンなの?」


「はい、サンマーメンは戦前に調理人達がまかない料理で食べていたものだそうです。とろみを付けた肉そばが原形になったと言われています。 最初に作ったのは、神奈川県横浜市中区の中華料理店だと言われていて、それが本当なら作られてから60年くらいになります。スープは醤油ベースで、具材は肉・もやし・白菜などの季節の物を使い、それに餡をかけた簡単なものだったそうです。それでも当時のラーメンよりボリュームがあって美味しく、餡もかかっているので寒い季節は温まって元気が出たそうで、段々商品化されお店のメニューに乗るようになったそうです」


「どう、率直に美味しいの?」


「はい、美味しいですよ。今日は寒いですし、餡が身体を温めてくれます」


「そうか、それはよかった」


「お姉ちゃん塩チャーシューメンも食べたい~」


「お姉ちゃん醤油チャーシューメンも食べたい~」


「太郎君と花子ちゃんに隠し事は出来ませんね」


「そうだね、太郎君と花子ちゃんは何でもお見通しのようだね、みんなで分けて食べようよ」


「分けるのぉ~」


「花子もわけるのぉ~」


 この子達は本当にいい子だ!


 作為も悪気も全くない!


 他人の心を読めるので、それに素直に反応してくれるだけなのだ。


「4人で分けていろんな物を食べ歩きしましょう」


「はい、ありがとうございます!」


サンマーメン      :700円

塩チャーシューメン   :750円

醤油チャーシューメン  :750円


小計:2200円






平和島競艇場:スタンド1階


「ここの煮込みが、平和島競艇場の名物料理だそうです。昔はもっと多くの店があったそうなんですが、撤退して無くなってしまったそうなんです」


「そうですか、公営ギャンブル場も閉鎖した所が多いですから、今残っている公営ギャンブル場も入場者も売り上げも減っています。閉店する飲食店が多いのも仕方ないでしょうね」


「そうなのですね、どこも大変なんですね」


「まあ商売している以上、栄枯盛衰は仕方のない事です。残っている店は、残るだけの理由があるはずですから、美味しいと信じて入りましょう」


「はい!」


「モツ煮込み食べるぅ~」


「花子もモツ煮込み食べるぅ~」


 俺はもう1度1階にある店を確認してみた。


 大井競馬場とは違う大手の牛丼屋さんが入っている。


 売店も2店舗あるけど、2軒ある食堂も開口部を設けて売店のように売っている。


 綾香さんを先頭に入った店は座席がある。もう1店舗の方はちらっと見た感じ立ち食い式だったから。ラーメンを立って食べた太郎君と花子ちゃんを気遣って、こっちの店を選んだのかもしれない。ざっとメニューを確認して食べたい物を選んだ。


くし揚げメニュー

豚ロース    :120円

えび      :120円

うずら玉子   :120円

じゃが丸串   :150円

串勝(玉葱入)  :150円


たれ勝丼    :680円

ソース勝丼   :680円

味噌勝丼    :680円

和風カレー丼  :600円

和風勝カレー丼 :780円

豚もつ煮込み  :400円

豚もつ煮込み定食:600円

勝カレーうどん :780円

勝カレーそば  :780円

カレーうどん  :600円

カレーそば   :600円

釜玉うどん   :500円

きつねうどん  :550円

きつねそば   :550円

たぬきうどん  :550円

たぬきそば   :550円

かけうどん   :450円

かけそば    :450円

ざるうどん   :500円

ざるそば    :500円

生玉子     :60円

麺大盛     :100円

ライス     :200円

半ライス    :100円

ライス大盛   :100円

味噌汁・おしんこセット:100円


サワー各種    :400円

生ビール     :500円

ハイボール    :450円

ホットコーヒー  :250円

アイスコーヒー  :300円

ソフトドリンク各種:150円


「お母さん、取りあえず、くし揚全部を3本づつと、豚もつ煮込み1つください」


「は~い、少しお待ちください」


「綾香さんは次に行く大井競馬のラーメンが愉しみなんですよね?」


「はい、ですからここは見てるだけにさせてください」


「ええいいですよ」


「あの、それで、明日もここに来るんですよね?」


「え? ここにまだ食べたい物があるのなら、今から行ってもいいですよ?」


「いえ、出来ればお腹が空いてるときに食べたいんです」


「ああ、そう言う事なら、明日もこの時間に来ましょう。で、どこにあるんですか?」


「ありがとうございます! ボートレース平和島劇場と言うところの、ピースターと言う店にピースター麺とラージャーメンと言うのがあるそうなんです!」


「じゃあ帰りに確認していきましょう」


「はい! ありがとうございます!


豚ロース    :120円×3

えび      :120円×3

うずら玉子   :120円×3

じゃが丸串   :150円×3

串勝(玉葱入)  :150円×3

豚もつ煮込み  :400円×3


小計:3180円






11月15日(水)大井競馬場:正門内側


「綾香さんが食べたいラーメンは、L-WINGLの3階にあるんですが、ネットで調べた範囲では4階の指定席をとって3階にに食べに行けるかが分からなかったので、3階にの指定席買いました」


「すみません」


「いえいえ、僕も銀座の名店が出している料理が食べてみたかったですから」


「醤油ラーメン食べるぅ~」


「花子は味噌ラーメン食べるぅ~」


「2人もこう言っていますし、入りましょう」


「はい!」


 さて、L-WINGLの3階指定席は2種類販売されていて、2人まで座れるT-Seatが2500円、1人掛けのシートが2席並んでいるスターシートが1500円。今回4人並んで購入出来るのはスターシートだった。


 L-WINGLの3階と4階には、東京銀座に我が国初のビヤホールとしてうぶ声をあげ、本年で115年目を迎えた名店が4店舗を出しているそうだから、俺も本当に楽しみにいるのだ。


「綾香さん、味噌ラーメンの味はどうですか?」


「麺はどこのものかわかりませんが、札幌麺のような気がします。油は少ないですが、濃いめの味噌だれで、札幌王道の味噌ラーメンですね。とても美味しいですよ」


「それはよかったです」


 銀座の名店も、今は北海道のビール会社の系列になってるようだから、そのメーカーのビールも一緒に置いているんだな。それと失敗したのは、3階のエレベータ付近の店は指定席券が無くても食べれる事だ。まあ太郎君と花子ちゃんの御蔭で、少々の出費など何の痛痒の感じないからいいのだけれど。


「おでんもりあわせ食べるぅ~」


「花子はふわふわたまごのおむはやしらいす食べるぅ~」


 あれ?


 ここに来る前は綾香さんのラーメンに影響されていたけど、今は俺の食欲に反応してるんだな。さっき俺がメニューを見て食べたいと思った物に反応している。


カレーライス    :680円

コロッケカレー   :800円

メンチカレー    :850円

カツカレーライス  :930円

豚肉のチャーシュー丼:850円

梅しらす丼     :800円

しょうゆラーメン  :650円

みそラーメン    :650円

おでん盛合せ    :600円

チキンの唐揚げ   :550円

フライドポテト   :450円

枝豆        :400円

昔なつかしコロッケ :120円

メンチカツ     :170円

ふわふわタマゴのオムハヤシライス:950円


 今回綾香さんは1人でみそラーメンは1杯スープまで完食された。さっき平和島競艇場で食べてそれほど時間が経っていないのだが、平和島競艇場では食べるのを控えていたのだろう。俺と太郎君と花子ちゃんは、ふわふわタマゴのオムハヤシライスなど、分けれる物は3人で分けて食べたのだが、おでんだけは1人で1人前づつ食べた。これも俺の深層心理が影響しているのかもしれない。


ふわふわタマゴのオムハヤシライス:950円

おでん盛合せ    :600円×3=1800円

チキンの唐揚げ   :550円

フライドポテト   :450円

枝豆        :400円

昔なつかしコロッケ :120円×2=240円

メンチカツ     :170円×2=340円


小計:4730円


「内馬場行くぅ~」


「花子も内馬場で遊ぶぅ~」


「勝也さん、勝手なんですが、内馬場で太郎君や花子ちゃんと遊んでお腹を空かせたいのですが、いいですか?」


「僕もその心算でした、直ぐに行きましょう」


 3階にある2店舗ともスタンド形式だったから、4人で座って食べるのに指定席を買っておいたのは無駄ではなかった。自由座席を巡って争い事など起こし、綾香さんや太郎君・花子ちゃんに嫌な思いなどさせられない。


 でも競馬を観戦することもなく、食事用の座席とテーブルとしてだけの活用だね。






L-WINGLの3階指定席


「そーせーじよんしゅもりあわせ食べるぅ~」


「花子はなまはむ食べるぅ~」


「私は醤油ラーメンを買ってきますから、勝也さんはもう1つの店で、太郎君と花子ちゃんが欲しがってる料理を買ってあげて下さい」


「ありがとう、じゃあ先に買った者からシートに戻りましょう。もし綾香さんが先だったら、ラーメンが冷める前に食べていて下さいね」


「はい、遠慮なくそうさせて頂きます」


 今回も太郎君と花子ちゃんは俺の食欲に反応しているようだ。内馬場の児童公園で思いっきり遊んだから、俺も綾香さんも同じようにお腹が減っているはずなんだけど、綾香さんのラーメン好きを俺の食欲が上回ったのだろうか?


ミックスピザ     :700円

チキンの唐揚げ    :550円

ソーセージ4種盛合せ :1000円

フライドポテト    :450円

クリスピーパイ    :400円

あらびきフランクフルト:300円

枝豆         :400円

生ハム        :500円

ミックスナッツ    :300円

バニラアイス     :400円

生ビールに合うポテトサラダ:450円


 多分これが今日最後の食事になるだろうし、俺が食べたいと言う欲と、綾香さんがラーメンを完食した後でもう少し食べたいと言う欲に、太郎君と花子ちゃんが反応したのだろう。今回も太郎君と花子ちゃんは、子供とは思えないくらいもりもり食べていた。綾香さんもしょうゆラーメンを完食したとは思えないくらい食べてた。


しょうゆラーメン  :650円

ミックスピザ    :700円

チキンの唐揚げ   :550円

ソーセージ4種盛合せ:1000円×4=4000円

クリスピーパイ   :400円×4=1600円

生ハム       :500円×4=2000円

ミックスナッツ   :300円×4=1200円

バニラアイス    :400円×4=1600円

生ビールに合うポテトサラダ:450円×4=1800円


小計:1万4200円


 最後に綾香さんと太郎君と花子ちゃんが、夜食に食べたいと言った、マラサダドーナッツを10個と、うまかったい焼きを6個買ったのには驚いたが、デザートは別腹なのだろう。


マラサダドーナッツ5個:2000円

うまかったい焼き6個 :1800円


小計:3800円

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