第67話近衛隊・メイド隊・騎士隊
「一朗君、騎士叙勲式を無事に終えたようね」
「ずっと震えっぱなしでしたけど、何とか5人の騎士を叙勲することが出来ました」
「人狼族の女の子ばかりを叙勲したから、一朗君が特殊な性癖の持ち主だとネット上で評判になっているわね」
「そのようですね、でも能力と功績から言えば、彼女ら姉妹を1番に叙勲するしかありません」
「確かにそうね、一朗君を最後の最後まで護るのは獣人家事奴隷(メイド)隊になるから、付き従う騎士も女性の方が何かと都合がいいのよね」
「はい、それに資金面で言っても、ずっと動画をあげていた人狼姉妹を騎士叙勲した事で、動画の再生回数がまた跳ね上がりました」
「そうね、動画再生で真っ当に稼げるから、異世界に持ち込める物資が大きく増加すんだよね。人狼姉妹が騎士になったけど、彼女たちを戦闘獣人家事奴隷(バトルメイド)隊の指揮官にするの?」
「そうですね、新たに戦闘力の高い獣人家事奴隷が増えましたから、今までのように総合職制では無く専門職制に移行すべきかもしれませんね」
「すでに専門職のコックを育てるために、キッチンメイドと言う部門を分けたのだから、これからはチェインバーメイド・パーラーメイド・スティルルームメイド・デイリーメイドと言った専門職も設け、総合職のハウスメイド・キッチンメイドから徐々に専門化して行けばいいのではないの? その1部門としてバトルメイドを位置付ければいいじゃない」
「はい、既に基礎的な戦闘訓練は終えていますから、後はツェツィーリアたちとの間に下士官クラスの戦闘獣人家事奴隷(バトルメイド)を任命すれば済むと思います」
「異世界の敵も心配だけど、日本から送り込まれる敵の方が心配だわ」
「体力と生命力が自慢の人熊族の女冒険者や、速さと強さを兼ね備えた人虎族の女冒険者が加わりましたから、近衛隊を設立してツェツィーリアたちに指揮させようと思っています」
「近衛騎士が指揮する近衛隊を設立するのね、信頼出来る獣人家事奴隷(メイド)に加えて、女獣人冒険者も護りの戦力にするのね」
「はい、地球の重火器を装備した敵と戦う場合は、満月期に不死に近い能力を発揮する人獣族と魔法を活用するしかありません。魔法を戦力に活用する戦闘ドローンは開発出来ています、あとは人獣族の忠誠心を得る事ですが、人狼姉妹を騎士に叙勲し領地を与えたことで、多くの人獣たちが仕官に来てくれています」
「人獣族たちの期待に応え続けるには広い領地が必要だけど、奥地にそれだけの広がりがあるの?」
「ドローンによる偵察なので、奥山なのか里山なのか、それとも人里なのかは判断できませんが、思っていた以上に広大な森が広がっています。魔獣や魔族にドローンが破壊されていませんので、少なくとも魔境ではないと思われます」
「そう、アニエッリ姉妹は、奥山でも領地として貰えるなら忠誠を捧げると言っていたわね」
「はい、人熊族も人虎族も、領地として貰えるなら奥山でも十分ありがたいと申しています」
「そう、だったら風力発電装置やパソコン一式を早急に購入すべきね」
「ええ、拠点化を進めている里山地区より奥地に、第4第5の砦を築く必要があります」
俺の直領とする街道と宿場砦の左右の土地は、人獣族の領地として与える代わりに、独力で開発させるという手もある。資金と食料を援助すれば、一族で移民して来る人獣族も現れるかもしれない。ローゼンミュラー家と相談した上での事だが、奥地の開発に力を入れよう!
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