第65話反社会組織と工作組織

「一朗君、そちらに悪影響は出ていない?」


「注文した覚えのない品物がどんどん送られてきます」


「やっぱり! こちらは大騒動になっているわ」


「国が動いたのですか?」


「国はまだ動けていないわ、反社会組織やマス塵・政治団体が資金と人材を湯水のごとく投入しているの、でも背後には外国の勢力がいるかもしれないわね」


「T国やR国ですか?」


「K国やD国も、在日組織を動員しているようね、弁護士会を通して内容証明で送った政府への質問状だから、まず間違いないとおもうわ」


「それで彼らは何をやっているのですか?」


「一朗君が以前金貨銀貨を売っていた住所があるでしょ」


「今は販売を止めていますが、丁寧に調べればここの住所を探すのは簡単でしょうね」


「ドローンに異世界の住所を記憶させておいて、次に有人ドローンで直接乗り込むつもりよ」


「直接ヘリコプターや飛行機で乗り込まないのですか?」


「自衛隊と警察のヘリが常時警戒しているから、反社会組織や政治団体のヘリや飛行機は無理ね。マス塵のヘリは飛行しているけど、異世界に行くのは失敗したみたい」


「どうなっているんでしょうね? 異世界との通路が狭くてヘリや飛行機が通れないのか、それとも人が乗っていると拒否されるのでしょうか?」


「チャレンジャーたちもその辺は色々考えたみたい、それでドローンによる送り物作戦を実施したみたい」


「異世界の僕の住所を入力したドローンを送り確かめたのですね」


「慎重な組織は、ネット販売会社にドローンを持ち込んで、それを使って配送してもらえるように交渉したみたい。表向きは断られていたみたいだけど、社員の中に不心得者がいないとは断言できないわ」


「どうりで送られてくる品物の中に、ドローンが多いと思いました」


「ドローンが送られてきたの?」


「違法なのでしょうが、ドローンと一緒に100万円が入っていて、等価の異世界商品を送って欲しと言う事でした。出来れば金貨が欲しいとありましたが、本当に欲しかったのは航路を記憶したドローン、いえAIなのでしょうね」


「そうね、これで有人ドローンの開発が一気に早まるかもしれないわね。最悪の場合、外国勢力が自国で開発済みのドローンに兵士を搭載して送り込んで来るかもしれないわね」


「確かイスラエルが、500kg搭載可能な大型輸送ドローンを実戦配備していました。これを投入されたら、完全兵装の兵士を5人は送り込めます」


「外国勢力が直接行うのは無理でしょうが、日本政府が一朗君を救助すると言う名目で、自衛隊か警察を送り込む可能性はあるわね」


「まあ僕とすれば、日本に帰れればそれで十分です」


「それで一朗君、送り込まれたドローンと現金はどうするの?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る