第86話 あの日の始まり

2人は後退りしながら、頭の中を張り巡らせた。


吉沢先生は笑顔で述べた。


「そんなに考えないとわからないかい?霊子だよ。」


2人の脳裏には、霊子の単語を使った吉沢先生は、危険人物と認識した。


怯えながらも拓己は質問した。


小平がいる分、気を強く持てた。


「じゃあ、霊子の殺しは先生は知っていたんですか?」


吉沢先生の表情に変化した。


普通なら驚いた表情に見える。


だが、この男は興奮し歓喜に震えた。


「霊子が殺し?…やはり、彼女は血が良く似合う。


僕の想像通りに…ヒァハハハハ」


両手を天に向かって、大きく広げ高笑った。


「これは失敬、無様な所を見せてしまった。


霊子も同じなのか、私と…なら私からもプレゼントを送らなくては…」


少し考えながら2人を見つめた。


「そうか…さっき君達は霊子の殺しと言ったね?」


2人は頷くしかなかった。


「なら、霊子から逃げて私に助けを求めに来たと言う所かな?…じゃあ、君達にプレゼントになって貰おうかな?」


机からハンマーを取り出し、2人の頭部に殴打し気絶させ、今は使われていない2階の理解室に運んだ。

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