第82話 あの日の始まり

瑠璃は抑えつけられながらも、首を曲げて霊子を見た。


「誰のだ?」


霊子は何も言わない。


背中からナイフを刺した。


ゆっくりゆっくりズブズブと。


「ギャアァァァァァァ…ハァ…ハァハァ…痛い…助けて友達でしょ?」


今の霊子には、友達は痛みを分け合う了承の言葉。


目玉に手を突っ込み、引き抜いた。


「あぁぁぁぁぁ」


霊子は鼻歌を歌い、絶叫が響く中、取り出した目玉を口に含んだ。


「目玉焼き…あーん…あんまり美味しくないですねぇ。」


しっかりと、飲み込んだ。

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