第21話 1人目

そんな里奈が転校生とは言え、瑠璃以外に慕う事は初めてだった。


瑠璃には友達が出来ると言うよりも、姉妹が現れた心境だ。


それと同時に、寂しさも感じた。


今まで自分しかいなかったのに、霊子と里奈の方が仲良く見えた。


寂しさを紛らわすために、仲立ちに入った。


里奈の気持ちを確かめたくて、霊子に近づいた。


だけど、理由を知らない霊子は笑顔で受け入れてくれた。


その瞬間、自分の醜さと汚さにに吐き気がした。


理由を知ったら、霊子はどうするんだろう?そんな事を沸沸と気持ちが高ぶった。


でも、私には告白する勇気さえない。


だけど、そんな心配は初めから要らなかった。


霊子と関わる内に薄汚れた思いは、最初からなかったかのように自然と消えた。


それが、友達と言う事なんだろうか。


今は只少しでも、霊子の力になりたいと思った。

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