現代ダンジョンをチート職『忍者』で無双する。
@keni_narou
第1話 世界が変わった日。
ダンジョン。
それは、
この現象は全世界で確認されており、未知の現象に調査隊を派遣したところ、新しいエネルギー資源になり得る物質や金銀などの鉱山も発見された。
降って湧いたぼた餅に各国がヤッケになって調査隊を送り出した。もちろん、資源の少ない日本も調査隊を編成し、ダンジョンへ赴かせた。
けれど、彼ら調査隊40名が帰ってくることはなかった。
***
時は少し遡りーーーー早朝。
「はっ……はっ……」
早朝の堤防を俺は早いペースで駆け抜ける。
中学で陸上部に入った時からの習慣で毎日5キロの道のりを走る。
早朝ということもあり、行き交う人は少なく、心なしか空気も澄んでいる様な気がする。
6時前。
5キロの道のりを走り終えた堤防で、息を白くさせながら眺める堤防からの朝日はどんな太陽よりも光り輝いていてーー。
「いいなぁ……」
思わず呟いた言葉を飲み込み帰路に就く。今日は入学式だから遅れるわけにはいかない。
そうして俺はいつもの道をーー。
「あれ?」
気がつくと、目の前が真っ暗だった。
物凄い衝撃。けれど、どこも体は痛くない。
空を見上げてみれば、米粒ほどの光が見えた。
「まさか、あそこから落ちたのか?」
普通に考えてありえない。
あの高さから落ちたら無事では済まないだろうし、そもそもこんな深い穴がなんで堤防のど真ん中に空いてるんだって話だ。
よくよく考えてよく分からん事に気づいた俺はどうしようもなく、ただ助けを待つしかない。
そんな時ーー。
誰もいないはずの穴の中で、松明が灯された。
穴だと思っていた俺のいる場所は大きな空間になっており、松明が照らす先は洞窟があった。
「なん……だ、これ……」
冷静に考えても意味がわからない。
けれど、そんな俺の疑問を解決するかの様に頭の中にアナウンスの様なものが響いた。
《ダンジョン 最初の挑戦者を確認ーー。 完了》
《ボーナスを獲得》
ダンジョン? 挑戦者?
そんな疑問も束の間、ピロンッ、という音とともに目の前に《ステータス》と書かれたウィンドウが現れた。
【サエキ・レン】Lv.1
【職業】なし
【体力】100/100
【魔力】1000/1000
【魔法・スキル】
なし
【固有スキル】
挑戦者
【称号】
なし
「はは……マジかよ……」
ここまでされたら流石にわかる。
どうやら世界は狂ってしまったようだ。
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