奇奇る！

憂鬱

明日は、休みです。

明後日も休みです。

来週も………たぶん休み。

私は、働くのが嫌いなんです。出来ることなら、何もしたくない。

「僕には、大事な妻と娘がいるんです。だから、助けて下さい。金なら払います。いくらですか？」

私の前で両膝をつく男。

「そうですか」

「まだ死ぬわけにはいかないっ！！」

「そうですか」

男は、拳銃を撃つ。私の顔と腹に６個の穴が開いた。

「……………私…に……は」

「大事な家族がいるんですよね？ さっき、聞きましたよ」

私は、働くのが嫌いだ。

「さぁ、行きましょう」

「私……に……」

バビゅ、ジュルルルル

男の魂を裂けた口で丸飲みし、地獄の底へーーーー。

「あ～、臭い臭い。なんて、不味い魂なんだろう」

私は、死神。

働くのが、大嫌い。でも愚かな人間は、そんな私を休ませてくれない。