クリスマス
僕が、まだ子供だった頃。祖父の家でクリスマス会をしたことがあった。チキンやケーキ等を食べ、満腹の僕はコタツに入って、少し寝てしまった。
寝苦しくなり、逃げるようにコタツからはい出た僕は、スリッパを履いて外に出た。
外に出ると庭の中央に一匹の野良犬がいて、僕をジーーーと見ていた。
僕は一度家に入り、食べ物を持って、また外へ。
「さぁ、お食べ」
あれから半世紀。僕も年を取り、すっかり老けてしまった。死がすぐそこまで来ていることを感じている。
あっ!
窓に映る、大小さまざまな犬のシルエット。
僕は、震える手で窓を開け、犬達を家の中に招き入れた。
「さぁ、お食べ」
ゆっくりと………目を閉じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます