相対的存在論

            私の中に広がる闇を

            追い越せる光はまだいない

            光の速さに光を掛けても

            二乗にはならないことを

            博士の理論は無慈悲に証明するだけ


            私の中で広がるいびつ

            近づける光はまだいない

            どんなにまっすぐ進んできても

            重力によって曲げられることを

            博士の理論は無機質に証明するだけ


            そばで生きる術がないなら


            どうして私は

            ここにいるんだろう

            どうしてあなたは

            そんなにも光のようなんだろう


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


アルベルト・アインシュタイン(1879~1955)物理学者


【特殊相対性理論】

  光速度不変の原理や、時間は相対的なものであるとする主張

【光速度不変の原理】

  真空中の光の速度は、どの慣性系から見ても常に一定であるという原理


好きな偉人は? と訊かれれば、迷わずアインシュタイン博士と答える。

理系全般が潰滅的・破滅的にダメなド文系人のくせしてSFにトチ狂ってた時期があり、バイオとかゲノムとか量子力学とか、字面を見るだけで萌えていた。


百人一首をSF解釈したり、SFに特化した詞や詩を書きまくったりと、幸せな創作活動を送ることができたのは「想像力は知識よりも大切だ」と云いきってくれた博士のおかげだ。もう過去形でしか語れないけど。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る