◆合言葉は「シンデレラの為に!」◆
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「GOGO!シンデレラ舞踏会作戦」
【計画書】
①時間の制限
*時間に制限を設けた方がハラハラドキドキ感が増す。
・少し遅れて舞踏会に到着。
・真夜中の0時までに帰りつかないと魔法が解けてしまうという縛りをワザと設ける。
②ドレスについて
・舞踏会の少し前から、シンデレラの気分を盛り上げるために以前着ていた灰被りのドレスを何気なく用意。
・そこから美しいドレス(王子様よりプレゼントあり)への劇的な着替え方法。何かないものか←\_(・ω・`)ココ重要!考える余地あり!
③靴
・美しく印象に残る素材は?
布に飾り付けたものではインパクトが弱い?
履きにくさはあれどガラスでは?
普通じゃない方がシンデレラも飛びつきそう?
*帰りに片方残しておいて、名乗らず消え(ミステリアスな演出)探させる(盛り上がり最高潮!)
④馬車と御者
・意外性のあるもの?変身的な感じで?
(ドレスの変身とセットで考えられないか?)
※シンデレラを舞踏会にワザと連れていかないという意地悪で悲劇性を盛り上げる。
その後で一発逆転!
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【計画書】を前にして、あたし達4人は考え込んでいた。
「①に関しては、これで決定ということでいいかしら?ポイントは少し遅れて会場に到着させることと真夜中の0時までという時間制限ね」
あたしはみんなの顔を見渡しながら続ける。
「遅れさせる役は、あたしとドリゼラが何とかできると思うの」
「それから、0時には元の衣装に戻すというのをユーリイさんにお願いしたいのだけど、タイミングを見計らって影からやってもらうのはできそうかしら?」
ユーリイさんが頷く。
「それから②だけど、これも灰被りのドレスの用意はあたしとドリゼラで」
「最近はあまり着てないんだけど、
「問題は……」
あたしは、ずいっと身を乗り出す。
「このドレスチェンジをいかに華々しくできるかってことで」
「そこで元の姿に戻る時と同じくユーリイさんの出番なんですけど」
「ユーリイさん、このドレスチェンジって、いったいどの様な魔法になるんでしょうか?」
「あ、あと④の馬車と御者についてもお願いしたいので、その事も」
そうなのだ、ここはかなり重要。
ユーリイさんはいい加減なことをする人ではなさそうだけど、しっかりと内容の把握をして、できればどんな感じになるのか見ておきたい。
これはドレスチェンジなどの魔法関係だけに限らず、時間配分もあるし、一度、極秘で
「わかりました。ご説明しますとですね」
ユーリイさんが魔法の成り立ち的なものから説明しようとしたけど、さすがにその辺は難しくてわからないので、具体的にどういう感じになるのかを説明してもらう。
「まず、おっしゃっていたように灰被りドレスからのドレスチェンジ、ここに一番のポイントを置きたいと思っています」
「煙幕に音響、あとは光りモノが必要ですよね。それに瞬きする一瞬での素早さ。それから馬車と御者も意外性のある方法で出したい」
うんうん、とあたし達は
「美しいドレスから灰被りドレスへなどの戻るチェンジは寧ろ簡単だと思うんです。そこまで派手な演出もいらないし。これは僕の魔法だけで出来ます」
「ただ……」
「ただ?」
「最初のドレスチェンジの煙幕、音響、光モノ+素早さ、馬車に御者、これをいっぺんには僕の実力じゃ難しいかと……」
うーん。困った。
そうは言っても、これは外せないものばかり。
その時、黙って聞いていたブルーノさんが口を開いた。
「魔法の使いどころとしては、一瞬のドレスチェンジは外せませんよね。あと、光モノに関しても。ユーリイ、この二つなら何とか同時に出来るんだろ?」
ブルーノさんが尋ねる 。
「うん。一度に二つまでならいけると思う」
とユーリイさん。
「なら、残りの音響と煙幕、それに馬車と御者は、これをこうしたらどうかな?」
ブルーノさんの提案はちょっと突飛なもので聞いたあたしも、ユーリイさんやドリゼラも驚いたけど……。
そうよね、これはこれでいいアイディアかもしれない。
「それにみんな大事なことを忘れているよ。シンデレラさんに魔法をかける魔法使いを登場させるんだろ?」
そうだった。
シンデレラの前に出て、助ける魔法使い。
ユーリイさんだと申し訳ないけど何だか童顔すぎてこの場合は貫禄がない。
ふむふむ、だけどブルーノさんのこの案なら……。
とりあえず、ガラスの靴はブルーノさんとドリゼラが、より精度を上げて完成させてくれると決まった。
あとは、
舞踏会の日にちも迫っているところから早い方がいいということで、予行練習の決行は明日の夜に決まった。
舞踏会まで、残すところあと5日。
あたし達は手を重ねて、気合を入れた。
「「「「シンデレラの為に!」」」」
それにしても、ブルーノさんのこのアイディア、上手くいくかしら。
一抹の不安が……。
いや、弱気になっちゃダメ、上手くいかせなくっちゃ!
(続)
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