私のパンツの色は何色でしょうか~メイドはパンツに興味ない~

一ノ瀬 彩音

第1話 パンツは何色

愛姫家には一人のご令嬢が居るのですが、そのご令嬢は少々エッチ

でしてメイドも苦労しているのです。


愛姫家のご令嬢のお名前は愛姫香奈アイヒメカナ

年齢28歳です。


愛姫香奈には専属のメイドというかお世話をしてくれている

メイドがいるのでした。


メイドのお名前は鳶一胡桃トビイチクルミ

年齢21歳です。


年齢は愛姫香奈より7歳も年下ですが、しっかりとしているメイドなので

何もご心配はございません。


私は今、自室に居るのですが、特に何もする事がないのでお暇をしている。


「胡桃の所へ行こうかしらね」


自室を出て胡桃の所へ行こうとしているけど、胡桃のお仕事のお邪魔を

するのも良くないわね。


でも、私はお暇なので遊びに行きましょう。


胡桃の姿を発見した私は歩み寄って声をかけることに致します。


「胡桃、お仕事は頑張っているのですか?」


胡桃は私に気が付くとお仕事を中断してこちらに振り向きます。


「香奈お嬢様、お仕事は頑張っています」


「そうですか、何か困り事はないでしょうか」


「いえっ、特にございません」


「それならいいのですが、何かございましたら、遠慮なく言って下さいね」


「そうさせてもらいますね、香奈お嬢様」


こうやってお話をするだけでも楽しいですが、あまりにも退屈ですので

胡桃にある事をしてあげようかしらね。


「胡桃、今から貴方にある事を致します」


「ある事とは何ですか、香奈お嬢様」


「それはですね、私が穿いているパンツの色を当てて下さい」


「香奈お嬢様が穿いているパンツの色を当てれば宜しいのですか?」


「そうです、当てて下さい」


「かしこまりました」


「見事当てる事ができたら、一回だけ私の事をお好きにしても構いません」


「わかりました、香奈お嬢様」


「では、胡桃、今穿いている私のパンツの色は何色でしょうか」


「回答はできるのは何回までですか?」


「3回までです」


「3回ですか、少ないですね」


「少ないけれど、頑張って下さい」


「はい」


胡桃はじっくりと考えているようで私も当たるかどうかが

わからないのでドキドキしているのです。


しばらくすると胡桃が私にこう言ってくるのでした。


「香奈お嬢様の今穿いているパンツの色は青です、青です!!」


「間違いはありませんか? 胡桃」


「はい、間違いありません」


「では、正解かどうかを発表致します」


胡桃はきっと心の中で当たっていますようにと祈っているに違いありません。


「はい」


「残念ながら不正解です」


「はぁっ、はずれちゃった、残念」


「うふふっ、まだ回答権は2回あるわよ、頑張ってね」


「はい」


胡桃はまたじっくりと考えているようです。


「香奈お嬢様、お答えしても宜しいでしょうか?」


「ええっ、構いませんよ」


「香奈お嬢様が穿いているパンツの色は赤です、赤!!」


「赤で宜しいですのね?」


「はい、赤でいいんです」


「正解かどうかをお答え致します」


「はい」


「不正解です、残念でしたね」


「そ、そんなぁ~、わからないよぉ」


「回答権は後一回だけですね」


「次は当てるからね、香奈お嬢様」


「ええっ、頑張って下さいね」


胡桃は考え込んでいるものの、なかなか私が穿いているパンツの色を

当てる事が出来ません。


穿いているパンツの色を当てる事が出来ないと私に何も出来ないし、

先に進む事も出来ない。


「香奈お嬢様、お答えしてもいいですか」


「ええっ、宜しくてよ」


「香奈お嬢様が穿いているパンツの色は純白の白です、白!!」


「どうして私が穿いているパンツの色が白だと思うのですか?」


「それは香奈お嬢様が清楚なお方なので」


「なるほどね」


「はい」


「正解を教え致します」


「はい」


「まずは私が穿いているパンツの色は白ではございません」


「はずれちゃったぁ~」


「正解発表を致します、私が穿いているパンツの色はピンクでした」


「えっ、ピンク色だったんですね」


「はい」


「あ~あ、本当に残念」


「今回は胡桃が正解していないので何も出来ないという事で」


「香奈お嬢様、穿いているパンツの色を当てるなんて難しいです」


「そうは言うけれど、当てる事ができないと私には何も出来ませんよ」


「それはそうですけど………………」


「では、正解をする事ができなかった胡桃には罰を受けてもらいましょう」


「えっ、えっ、罰ってどういう事でしょうか、香奈お嬢様」


「当然でしょう、私の穿いているパンツの色を当てることができないものね」


「香奈お嬢様、私は何も悪い事をしてないです。理不尽ですよ!!」


「そんなことを言ってはいけません。素直に罰を受けなさい」


「嫌です、嫌、勘弁して下さい」


「そうですか、致し方ありませんね」


「ど、どうなさるおつもりですか?」


「どうしても罰を受け入れないと申すのですね?」


「はい」


胡桃は私の穿いているパンツを当てる事が出来なかったのに

罰を受け入れようとも致しません。


これは躾をしてあげないといけないのかもしれませんね。


しかし、どういう躾をしていいのかもわからない私ですが、

一体どうしましょうか。


こういう場合は愛姫家のご令嬢としてきちんとしないと

いけないですし、メイドには躾と教育も大切ですよね。


胡桃にはどんな躾と教育が好ましいのかがわかりませんけど、

しばらく考える事としましょう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る