番外編 私は日常を謳歌する②

 「ひっ...はっ...無理...死ぬっ...本当に死ぬっ...」

 「...本当にただの引き篭もりじゃない...これから毎日運動しないとね...」

 「別に引き篭もっても...はぁっ...暮らしていけるなら...いいじゃない...」


 私は死にかけながら横になって空を眺めていた かなり走ったから正直もう歩けない...一年分歩いたから一年はだらけてしまおう うん、それなら完璧だ


 「...まだ300メートルも走ってない...どうしてそんな何キロも走ったみたいな顔で寝ているの?...」

 「一年分走ったから...今年はもう走れない...おやすみ」

 「...じゃあブリザのお店はお預けって事で...はい、ちょっと休憩したらまた走るよ?...」

 「え?」


 もしかして私は今死刑宣告をされてしまった? ちょっと休憩したらまた走る? 死んじゃうよ? と思ったけどこれ走ってる振りしながら魔法で動けばバレないまま運動している振りが出来ちゃうんじゃないかな...もしかして私やっぱり天才?


 「...なに魔力練っているのよ...気づいてるからね?...」

 「えっ!?」

 「...いや...私も魔法使えるからね...魔法でズルしようとしても...だめだよ?...」


 結局その後に夕方まで走っては休憩してをずっと繰り返した ダイエットってこの世で一番きつい事だと思う... 魔法でダイエットって出来ないかな?


        ◆◇◆◇


 「疲れた...もう無理...今日は一歩も動けない」

 「...大げさね...明日もやるよ?...」

 「絶対に無理...明日も頑張ったら私そのまま死んじゃうよ?」

 「...死なない程度に抑えるから...」


 明日も明後日もこのままダイエット?... 私が痩せるまで続くって事は本当に私の頑張り次第では一生続いてしまうのではないだろうか...


 「....はぁ...しょうがない、明日は休憩にして...また...明後日なら...頑張れる?...」

 「それなら...ぎりぎり...」


 走らせた後に言うのもなんだけど結局ミツキは私に甘いと思う 正直最初に引き籠りになってた時も特に文句なんて言わなかったし今回も本当にきつそうにしてたら休みにしてくれるし うん、ミツキはやっぱり優しいね


 「どっちも甘いわよ...ほら、ブリザ呼んでご飯の準備して貰ったから」

 「リーア,,,和食ってこと?」

 「そういう事よ。」


 ブリザのお店まで行って食べようと思ったけどわざわざこっちまで来てくれたんだ...ありがたい そうと決まればさっさと食べちゃおう 空間魔法を使って食べていたけどちゃんと人の出来立ての和食を食べるのはとっても久しぶりだ 


 「ねぇミツキ?」

 「...?」

 「マルガを痩せさせようと思ったら食事の方抑えた方がよさそうだけど?」

 「...今私もそれで頭を抱えている所だからあんまり気にしないで...」

 「?」

 「...取りあえず魔法を無効に出来る手段が欲しいわね...」


 一体なんて事を言ってるのだろう 私から魔法を取ったら何も残らないただの猫娘になってしまうじゃないか そしたら本当に走っては寝て走っては寝てを繰り返す日常になってしまう そんなのは絶対に嫌だ


 「...取りあえず間食は禁止って事で...」

 「そんな!?」

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