私はデートをする!③

 という訳でやってきました洋服屋さん このお店はどうやら洋服だけじゃなくてアクセサリーから化粧品まで沢山の種類があるお店らしい 今はミツキが洋服を選んでいて色々漁っているみたいだ 私?私は何をしているのかと言うと...ただ座っている これから来る着せ替え人形の未来をただ恨みながらぼーっとお店の中を見ている あ、ミツキが今度はスカートを色々見ているな スカートってとっても苦手なんだよね...なにあれ?ただ防御力の薄い布じゃない...ドレスを着る度に毎回そう思ってたけど私服もあれになるのは少し勘弁したい...


 「...こんな事している暇...無いんだけどなぁ...」

 「...何か言った?...」

 「何も言ってないよ?」

 「...そう...」

 「...それよりスカートは嫌かな?」

 「...一回だけ...着替えるだけでいいから...」

 「本当に??...一回着たらすぐ着替えるからね?」

 「...分かった...」


 こういう時の一回だけって信用出来ないんだよね でも着ちゃう私も甘い...ミツキのお願いは結局断れないからスカートとかはいちゃうんだけど...出来るならズボンとかがいいなぁ そもそもあんまり肌を見せたくないんだよね... どうしようか、って言ってもこれに着替えてちょっと更衣室から見せるだけでいいかな...うん、それでいいよね


 「...着た...よ?...」

 「...」

 「...何かリアクション欲しい...この格好恥ずかしい...」


 私が今身に着けている格好はノースリーブにロングスカートというとても前衛的な格好だ 腕が全て出ているのに足はあんまり出ていない....これなら長袖の方がいいんだけどなぁ...それにロングスカートだと尻尾は簡単に隠せるけどその分猫耳が強く主張されている気がする うん、私には会わない格好だ さっさと脱いじゃおう


 「...もう一つお願いが出来た...」

 「...絶対に嫌だ...」

 「...お願い...なんでも一つ言う事聞くから...」

 「そこまでして..,一応聞いてみようかな?」

 「...今日一日その恰好で居て頂戴?...」

 「絶対に嫌だ!」

 「...でもなんでも聞くよ?...」


 なんでも...九尾関連の事もしゃべってくれるのかな うーん、試してみる価値はあるけど...そんな簡単に喋るんだったらミツキはどんだけチョロいのよ... いつもそんなだったらすっごい楽なんだけど...


 「...じゃあ一日ね...本当に一日だけだからね」

 「...ありがとう、じゃあ次はこれつけて貰ってもいい?...」


 結局着替えただけでは終わらずその後は何着か洋服を着た後にアクセサリーも付けた...ネックレスとか付けてみたけど高そうだったから丁寧にお断りさせて貰った ミツキの金銭感覚いつもしっかりしてるのに大事な時に一気に枷が外れてしまうのはなぜだろう... その内恐ろしい値段の買い物でもしそうで怖い


    ◆◇◆◇


 洋服やアクセサリーを買った後は軽くリサーチして見つけたお店に入ると凄い和食感のあるお店に入る事が出来た 注文は勿論おすすめなんだけど...ここだとご飯とお味噌汁、そしてサンマの様な形をした魚が出てきた...ただこのサンマみたいな物目が三つあるし角も生えてるから似ているだけかもしれない 味は美味しかったけどサンマっぽい味では無かった 何だろうあの味...


 「...沢山食べた...」

 「美味しかった...!」


 ご飯を食べたらもう殆どやる事が無いし宿に戻ろうかな...買い物は明日またやればいいし...私は明日から精神体について勉強したりこの世界の医学について勉強したりで忙しいけど...そもそも私は買い物をあんまりしないからなぁ...依頼である程度稼いでいるんだけど特に使い道も無いのが現状...宿ぐらい?

 宿に戻ると既にリーアとブリザは帰ってきていて何かを話していた 何を話しているのかな


 「だから、マルガは絶対に可愛い洋服を付けるべきよ」

 「それは別に何とも思わんが...マルガは嫌がりそうだぞ?」

 「それを私と貴方でどうにか説得して着させたいのよ」

 「難しい話だ」


 なんて話をしているのだろう というか仮にこの二人が私の洋服について褒め始めたら確実に何かを疑うよ それに私は可愛い恰好を見るのが好きであって着るのは私じゃなくていいと思ってるし...ミツキとかに着させたいよね、うん

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