私は国に着く!
魔法を縛られてはや二週間...体力がついてきたけど相変わらず筋肉痛になるし疲れる だけど最近は諦めて体力を付ける事に専念してる むしろ今一番やっかいなのは歩く事でも筋肉痛でもなくお風呂に入る事だ リーアが作りだした空間魔法の中にあるお風呂は最近外にお風呂を出すより私達が空間魔法の中に入れば完全にプライベート空間になる事に気づいてそうやって入ってるんだけど...人の目が無いからミツキのちょっとした悪戯を回避するのですっごい大変なんだよね 胸を触りながら揉んだら大きくなるよとかいうし...私まだ成長期来てないだけだから!
そんなこんなでずっと歩いているんだけど...国に近づくにつれて少しずつ寒くなってきた...んー?よく見たら白い...もしかして雪が降っている?そんな季節だったけ...ルクロンは雪が降る場所では無いけど...
「...ん?雪を見るのは初めて?...」
「...初めてかも...うん...」
「...そろそろ寒くなるから洋服をちゃんと着込んでいこうか...」
「...魔法を使わせてくれれば着込まなくてもいいんだけど?」
「...空間魔法から服を出すのはいいけど火属性とかの魔法で暖を取るのはだめだよ?...」
「そんな...」
「マルガが完全に首輪付けられているわね、見ていて面白いわ」
「面白いって...私一応ご主人様だよ?」
「尻尾よわよわご主人」
他人事だし丁寧に煽られたし...本当に最悪...こんな魔道具さっさとぶっ壊したいんだけど...我慢して魔力沢山込めたら爆発してくれないかな...でも尻尾で爆発されるとそれはそれで困る...
◆◇◆◇
「...本格的に寒くなってきた...さっき出した服で足りる?...マフラーっていう首に巻く奴もあるけど...」
「ん?大丈夫だよ?手袋付けてるから」
「...ならいいけど...ここら辺はもしかして常に雪が降ってるのかもね...」
「かもねぇ...リーアは知ってる?」
「あいにく地理はあんまり詳しくないわ...ごめんなさいね?」
そろそろ国が見えてきてもおかしくないんだけど...なんて思っていたら煙が上がっている場所が見えた...村なんてあったのかな、違うあれは壁だ 壁に囲まれていてその中から煙が上がっている 煙って事は襲撃とか...なんて思想もよぎったけどどうやら違うみたいだ 多分何かを燃やしているだけだろう...壁が荒れてないし門番みたいな人も普通に立っているし って事はついに私達は魔族の国ホルマにたどり着いたんだ...疲れた
「何者だ?」
「...旅の者...」
「ふむ...失礼だが先に名前を聞いてもいいだろうか」
「...?...私はミツキ...こっちはマルガ...」
「ふむ...大丈夫だ、身分を証明できる物はあるか?ギルドのタグで構わないぞ」
「...どうぞ...」
いったい名前で何を確認したんだろう まぁいいや 私とミツキ二人分のタグを見せて確認して貰う この時特に何も無いんだけど何故かドキドキしちゃうよね 特に違反した事は無いんだけど...
「...問題無いな、通っていいぞ...滞在はどれくらいだ?」
「...一週間ちょいかな...早くなることはあるけど...」
「分かった」
「...通る前に質問...なんで名前を聞いたの?...」
「ん?あぁ、魔力がすごいからな、名のある人かなと思ったんだが...聞いた事も無い名前だった、そりゃそうだ、こんな子供だしな」
子供だけど...いざ子供って言われるとちょっとムカってしちゃう むむむ、でもあんまり驚く訳では無いんだね ちょっと気になった程度...なんて思ったけど理由は簡単に分かった ミツキが魔道具を私に着けているせいで私は今限界まで魔力を抑えている 少しでも垂れ流したら尻尾が締まっちゃうから...ぐぬぬ...ありがたいのか悲しいのか
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