私は魔族と会う!②
「...ん?...なんだお前ら?」
「なんでこんな所に獣人が...?」
魔族二人は馬の様な物に乗りながらこっちに走ってきた、でも特に敵意は無いというかなんなら私達の存在にさっきまで気づいて無かったみたいだしね どうしようかな...出来るなら穏便にすましたいしお互いに見なかった事にしたい
「お前ら、ここから先は街と国しかないぞ...?」
「...そこに用があるからね...」
「何の用だ?」
「...説明してもいいけど...貴方達は何?」
「そうだな...俺たちはホルマ軍所属の魔法兵だ、今回は森の様子見と魔獣の数減らしをしにきた」
「こっちは答えたぞ?」
こっちは答えたからさっさと私達も答えろ、みたいな雰囲気を感じるな でもこういう対人事は全てミツキに任せているから私は後ろで大人しくしとこう 私が前に出ても相手に舐められるし私はビビるしでいい事無いからね、辛い
「...私達は旅をしていてホルマを目指しているだけ...」
「嘘をつくなよ?獣人二人で魔の森を抜けれる訳無いだろう?」
「...そんな事言われても...事実しか言ってないし...」
「...怪しいな...」
「...まぁ...疑うのはいいけど...嘘はついてないからね...」
疑うのは当然だけどこっちも本当の事しか言ってないからね、私がイレギュラーなだけで、ね? ただ疑うのは全然いいんだけどどうするかによるよね、拘束しようものなら全力で撃退する事にするけど それは出来れば勘弁、穏便に済ましたいから
「...ふぅむ...怪しいが俺たちも仕事はあるしな...よし、ここは見逃そう」
「だがお前たちは徒歩だな?」
「...そうだよ?...」
「なら俺たちの任務が終わって帰る時に乗せていってやろう、街と国どっちがいい?」
「...親切?...」
「半分は監視だ」
なるほどねぇ...どっちに行こうかな...それに乗せていって貰えるのなら私の体力強化トレーニングから逃げれる...!それは素晴らしい事だと思うんだけど...ミツキ...お願いだから了承して...!
「...けど...私達の旅だから...手助けは大丈夫だよ、ありがとうね?...」
「そうか...なら国に来た時に俺たちに会えたら食事でもご馳走してやる、その代わり問題とかは起こさないでくれよ?」
「...それは...まぁ出来る限り保証するけど...」
断っちゃった...つまり私のトレーニングは続行って事になるのか 悲しいね それに魔族の料理とっても気になるんだけど...どんな料理なのかな 楽しみ
◆◇◆◇
「行っちゃったね」
「...私達も行こうか、マルガの体力もさっさと付けて...街に着くまで頑張ってね...」
「さっきの子達、魔力が高いわねー、ミツキと同じぐらいかしら?」
「私もミツキと同じぐらいって感じたよ、あれで兵なんでしょ?って事はあれぐらいのが沢山居るって事でしょ...」
「...まぁ大丈夫だよ、敵意無さそうだし...」
敵意が無さそうだし戦闘もあんまり好んで無さそうで平和そうな種族だ、ただ油断してるとエルフの時みたいに監禁されちゃうかもね
国に入ったら魔法に付いてまた勉強したいな 国立の図書館とかあるのなら少し籠って勉強して...沢山魔法について知りたい
◆◇◆◇
あの魔族と会ってからあっという間に一週間が経った って言っても私がこの一週間でやった事はひたすら歩いて休憩して歩いてっていう... 筋肉痛が辛いし、腰が痛い この状態で歩くなんて馬鹿じゃないのか? ただミツキには内緒だ、辛いけどまだ我慢できる...ここまで来たらちょっとだけ頑張りたいというかなんというか
「...最近辛そうだけど...大丈夫?...」
「全然大丈夫だよ?...余裕だよ?」
「...まぁ何も言わないけど...無理はしたらだめだよ?...」
「...任せて?...」
なんて言ったけど割とつらい...かも でも大丈夫って言ったからには頑張らないと 少しずつ少しずつ
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