私は手紙を送る!

 「えーと...地図によると...というかこの地図凄いなぁ...魔の国についても乗ってるし..,方角も完璧だし...誰が作ったんだろう...」

 「...?...」

 「えーと...魔の森を西に歩いて...ずーとまっすぐ歩いていくと...魔の国『ホルマ』に着く...らしい」

 「...本当かなぁ...」

 「本当よ、その地図国の名前まで載っているのね」

 「うん、じゃあ西は...西って何処だろう...」

 「そこまで分かってどうして方角は分からないのよ...ほら、日の位置とか見れば気づくんじゃない?」

 「えーと...あっち!」

 「...指指している場所は南ね?...」

 「あれ?」

 「...マルガに地図持たせるの辞めようかな...」

 「次!次は大丈夫だから!」

 「...じゃあ先頭で...ちなみに西はあっちね...」

 「分かってるよ...うー...」

 「大丈夫かなぁ...マルガが先頭だと森だし迷う未来しか見えない」

 「リーアも失礼だなぁ!任せてよ!」


 皆私の事を方向音痴だと勘違いしてないだろうか? ただちょっと知識が無くて方角が分からないだけで...方向音痴では無いからね?きっと...なんて思ったけど前にまっすぐ行くだけの道を迷ったな...どうやってまっすぐ行くだけの道を迷うんだろう...魔法だ


    ◆◇◆◇


 「...リーア?...突っ込まない方がいい?...」

 「うーん...行きすぎたら突っ込もうと思ってたけど...早めの方が私達も楽だよね...」

 「...そうだね...マルガ?...」

 「え?なーに?」

 「...さっきから南に進んでるけど理由はあるよね?...」

 「え!?嘘だ!私まっすぐしか進んでないよ!?」

 「...猫って南に帰る習性でもあるのかな...」 

 「失礼な!南が被ったのはたまたま!」

 「...不安だね...」

 「やっぱりマルガに先頭させるの止めた方がいいと思うけど」

 「ちゃんと進めるから!」


    ◆◇◆◇


 「...そろそろ休憩にしようか...」

 「分かった~」

 「二回ぐらい南に向かった時はさすがに嘘でしょと思ったけど」

 「うるさいなぁ...森だとまっすぐ進んでるつもりでもちょっと向きが変わってる時とかあるの!」

 「...街とかでも一人にしたら宿に帰ってこれなさそうね」

 「大丈夫です~!」

 「とりあえず食事の準備でもするから...マルガはうーん...休憩していいよ」

 「じゃあ手紙書いとくね!」

 「...誰に?...」

 「パパに?今回のエルフの話とか...後は世間話?」

 「...いいと思うよ...」


 世間話...どんなことを書こうかな...パパも仕事大変だろうし元気になる事でも書こうかな、後は...エルフの事、私とミツキを攫って何かしようとしていた事、私が姫ってバレていた事...まぁバレると思うけどね...後は何を書こうかな?魔の森で沢山魔物を倒した事とか書いておこうか


 「ちゃんと私は元気です~って書きなさいよ?」

 「にゃっ!?手紙の中身見ないでよ!」

 「まぁまぁどんなの書いたの?」

 「普通の内容だよ...ただパパが忙しいと思うからちょっと元気になる内容書いただけで...」

 「...マルガ?そろそろご飯出来るよ...」

 「はーい」


 手紙は転移魔法でパパのベッドへ、手紙は出来るだけ定期的に送りたいよね、パパも多分私の事心配だろうし、私が無事だよ~って証拠を送れるからね、大事にしたいよね

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