私は反撃をする!①

 「本当にどうしよう...」


 魔法が使えない...つまり私にとって生命線がすでに絶たれていると言ってもいいんだけど...どうしよう...


 「...とりあえず私に出来る事は無いから...待とう...うん」


 ミツキはどうなっているんだろう...ミツキは私と違って身体能力が高いからもう少し拘束もガチガチかもしれないね...この魔法陣が悪さしているからこの魔法陣をどうにか無効化出来たら魔法を使える様になる気がする...気がするってだけで特に根拠とかは無いんだけど


         ◆◇◆◇


 「...お腹空いた...それに暇だし...」

 「ご飯の時間ですよ~、ここで食べますか?」

 「...ここ以外に選択肢はあるの?...」

 「一応大人しくする条件なら錠は付けたままですがミツキさんと食べさせてあげますよ~」

 「...それなら...」

 「なら先にこの手錠と足錠を付けてください~」


 リウムさんが出してきたのは吸魔石が複数個くっついている手錠と足錠だった にゃるほど...って事はこの魔法陣が魔法を封じてるんだね、仮にこの敷地の魔法を封じているんだったら私に吸魔石を付ける意味が無い物

 ただ吸魔石で魔法を封じようとしてくれるのはありがたい、それは私の魔力を吸いきれないからね、まぁミツキの状態見るまでは様子見するけどね


 「よいしょ...ではついてきてください~」

 「...ん」

 「思ったより大人しいですね、本当に子供ですか~?それとも状況に追い付いてないんですか~?」

 「...まぁ...そんな所」

 「私としては楽でいいんですけどね、こちらですよ~」


 リウムさんが案内したのはこじんまりした部屋だった ミツキはそこで小さい机の前に座っていた すっごい拘束されている...それに...この部屋がミツキが拘束されているのかな、周りに血がすごい飛んでる...って事はミツキは暴れただろうし暴れた事に対する仕置きもされたんだろうね 今大人しいのは気絶してる?それともただ大人しくしてるだけ?


 「ミツキさん落ち着きましたか?」

 「...落ち着くわけがない...」

 「ちゃんと要望通りマルガさんを連れてきましたから~」

 「...ちゃんと見せて...」

 「はぁ...マルガさん正面へ回ってください」


 リウムさん...もうリウムでいいや リウムに言われた通りに私は正面に回るとミツキの顔がすっごい傷がついていた 切り傷、殴打、火傷の後もあるなぁ... 我慢我慢...リウムがどっかいくまで我慢しないと...


 「じゃあ喉を通るか分かりませんがどうぞ~」


 そういってリウムはパンを二つ置いて行って何処かに行った よし...よし...よく我慢した私、あそこで暴れてもいい事は...まぁあるけどそれより我慢した方がいいもんね


 「...マルガは大丈夫だった?...」

 「大丈夫だよ...ミツキは大丈夫?」

 「...大丈夫だよ、マルガは何処まで...?」

 「まだ何も分かってない...」

 「...そう...じゃあリウムがどっか行った間に少し説明しようか...」

 「分かった」

 「...ふぅ...リウムは多分ベスティアとルクロンを支配しようとしてる...かな?私とマルガを使って...」

 「...うんうん...」

 「...前までは主が居て碌に外に出る事も出来なかったけど...私達が排除してしまったせいで...まぁ動けるようになったって事だね...」

 「...共和国で学校に居た時そんな人に見えなかったのに...」

 「...隠してたんじゃない?...どうしてか知らないけどマルガがルクロンのお姫様って分かってたみたいだし...」

 「...ふーん...とりあえずミツキの怪我を治してもいい?...ちょっと痛々しくて...」

 「...治せるのならお願いしたいかな...でも魔法使える?...」

 「うん、部屋に居た時は使えなかったけどこの拘束の方は私にとって無意味だから」


 魔力を込めていくと手錠とかにはめられている吸魔石がどんどん破裂していく 買った事無いけど高いんだろうな、この魔石


     ◆◇◆◇


 「...助かった...正直...」

 「ごめんね...私がもっと早く頑張ってれば...」

 「...大丈夫...怪我は痛いけど...マルガが無事なら全然...」

 「どうしようか...とりあえずミツキのそれも取るね」


 ミツキにも吸魔石がはめられた手錠も付けていた まぁ普通はこれ付けていたら魔法使えないから安全だと思っちゃうよね...私にとっては本当にただの石みたいな感覚になっちゃうけど

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