私は決意する!

 「...」

 「...」

 「私はお茶入れてきますね」

 「あっ」


 たたでさえちょっと気まずいのにメリーがお茶を入れる為に席を離れてしまった...!あっ少しニヤニヤしているのを見る感じ多分狙ってやったんだろうな 

 ミツキと目が合う...少し、というかかなり恥ずかしいな...どうしよう、前って何を喋っていたんだんだろう どうしよう、ぐるぐるしてきた


 「...マルガ...」

 「な、なぁに!?」

 「...どうしてあんな事を言ったの?」

 「あんな事って...?」

 「...私が欲しいって...」


 ミツキが目を逸らしながら言う、確かにその言葉を言うのは恥ずかしいと思うけど私まで恥ずかしくなるからやめて欲しい、そうだな...なんで言ったんだろうな...別に言わなくてもよかったのかもしれないね


 「...うーん...自分の心に素直になった方がいいって気づいたから...かな?」

 「...つまりあれはマルガの本心なんだね?...」

 「うん、私はミツキの事が好きだし欲しいと思ったよ」


 この気持ちに嘘は絶対に無い、私は嘘をつくことはあるが嘘は別に好きじゃないのだ それにミツキに対する気持ちは隠さないって決めた、一度うやむやにしようとして後悔したしリーアにもずっと言われていたからね、自分の気持ちには素直になった方がいいって


 「あらあら、ご馳走様です」

 「あんまり聞かないで欲しいけど...ミツキを貰った事どうやってパパとママに相談しよう...というかミツキの家族にもどうやって解釈しているのか気になるんだけど...ミツキは分かる?」

 「...ん?婿入り以外に何かあるの?...」

 「ぶっ...!?」


 いったいミツキは何を言うのだろうか、真顔で冗談を言われると信じてしまうからやめて欲しい...婿入りって...ミツキは女の子だし私も女の子だからそれを言うのなら嫁入りじゃないのだろうか?

 というかそもそもそういう意味と言えばそういう意味だけど女の子同士だからちょっと違う気がするんだけど!?


 「マルガ様が驚くのも無理はありません、ただベスティアでは同性婚はよくある事ですのであんまり抵抗が無いんだと思います」

 「そ、そうなんだ...ルクロンだったら厳密にはダメじゃないよね?」

 「そうですね、特に禁止はされていませんがルクロン...人族では男性と女性がお付き合いをするものというイメージが強いですね」

 「...うぅ...やっぱりパパとママになんて伝えよう...」

 「...お付き合いします?...それとも...なんだろ、ちょっと誤魔化して部下に貰ったとかでもいいんじゃない?...」

 「うーん,,,メリーはどうしたらいいと思う?」

 「私ですか?...そうですね、ソフィア様とライル様は同性愛等に対して差別的な意見を持っている訳では無いと思いますので一番いいのは素直に伝える事だと思います...ただ」

 「ただ?」

 「それはマルガ様にとっても大事な話ですのでまだ伝えるのが怖いとかだったりした場合は誤魔化しても問題は無いと思います、マルガ様が伝えるべきと判断した時でもソフィア様とライル様は納得してくれると思います」


 悩ましい...結局どうしたらいいんだろうか、私には分からなくなってきた ミツキはどうしたいんだろうか...


 「ミツキは伝えた方がいいと思う?」

 「...マルガに任せるけど...私は早めの方が楽だと思う...何かを隠すのって以外と疲れるから...それに隠したままだったら人目を気にしないといけない...」

 「何をする気なのかな!?」


 いったいミツキは何をする気なのだろうか、ただ言ってる事に関しては同意する、何かを隠しているときは疲れちゃうものだからね、そうやって考えたらもう答えは一つだよね、ルクロンに帰ったら正直に伝えよう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る