私は後始末をする!

 結局私は夕暮れまで皆を治療していたのだが流石に救護の人が仕事を無くしてしまうのである程度治療をしたら撤退する事にした。その時に皆に癒しの女神だの天使だの変な事を沢山言われて少し恥ずかしかった、ただ私的には獣人の信用はもう無い物だと思ってたんだけど獣人も沢山治療しにきて貰ってたなぁ、

 結果から言うと交流会は中止になってしまったがベスティアとルクロンの国交関係は全然溝が深くならなかった、なんなら更に強固な物になったとパパは言っていた、理由を聞くと獣人達が沢山私にお礼を言いたくて問い合わせが殺到したらしい、治療の件だとかなんならミルちゃんと戦った時の事を皆が見ていたので私に大きな好感を抱いたらしい、ちょっと嬉しい話だ

 結果的に見れば確かにルクロンでテロ行為がありベスティアの姫に危害を加わる所だったがそれをルクロンの姫が体を張って止めた後に治療行為にも手伝いをした、という形になった


 「...疲れた...連日引っ張りだこだよ...」

 「マルガ様は頑張りましたからね、確かにそろそろ休日が欲しい所ですね...」

 「メリーもそう思うよね?...それに結局ミツキとも話せて無いしソウナちゃんとも話して無いしー」

 「ミツキさんと会ったのですか?私も久しぶりに話したいですね...」

 「うーん...パパにお願いしてみようかな...それともママか...」


 出来る事なら大事にしないで秘密裏に話してみたいしお願いするだけしてみようかな、ダメ元だけど


         ◆◇◆◇


 「ママ、お願いがあるんだけど...!」

 「あら?お願いなんて珍しいわね、どうしたの?」

 「どうにかベスティアのお姫様とお話出来ないかな...出来ればミツキも」

 「あら...タイミングがいいわね、その話でライルが呼んでたわよ、ちょうどいいし私も行こうかしら」

 「その話...?ベスティア関連...」


 一体どんな話だろう、その話って事はベスティアからも何か来ていたのかな...取りあえず行ってみないと分からないからママと一緒にパパの所へ向かう、そろそろママ呼びとパパ呼び恥ずかしくなってきたな、お父様とかって呼んでみようかな、どんな反応するかちょっと楽しみかも


 「ん?...あぁ、ソフィアか...それにマルガも...どうした?」

 「あら凄いクマね...寝れてないの?ライル」

 「全然寝れてないね、忙しすぎて...全くあの交流会でさえ忙しかったのにその後始末とテロが起きたからそれに対する後始末で完全にキャパオーバーだよ...ふわぁ...」

 「パパ眠そうだね...話も後にしよっか?」

 「いや...後に持って行って眠ってしまっても嫌だし今話そうか、まずはベスティアからあった連絡を伝えるよ」

 「うん、分かった」

 「まず...あの時交流会に居た獣人の大半がお礼を言いたいらしくマルガを国賓で招きたいらしい、ベスティアに」

 「ふんふん」

 「それでルクロンとしては応じない理由は無いからね、マルガをベスティアに送り届ける、勿論メリーも一緒に行ってもらう...その時の護衛なんだが...立候補者が居てな、その子に任せようと思ってる、多分マルガ的にもそっちの方がいいだろうからな」

 「...まさか...その立候補者って...」

 「そのまさかだ、ミツキが立候補した、理由とか今何しているのかはミツキに聞いてくれ...伝える事は以上だ...ふわぁ...」

 「お疲れ様だねぇ...じゃあね

 「...ん?おいちょっと!」


 後ろから何か聞こえるけど気づかない振り気づかない振り、なるほど私は今からベスティアに行くのか...かなり楽しみだなぁ!

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