私は吸魔石を掘り出す!②

沢山掘っていたら割と疲れてきた 魔力は特に問題無いんだけど倦怠感がひどい 多分いつもより魔力を沢山持っていかれるからそれのせいで着かれているんだと思う 少し休憩しようかな?


 「ふぅ...疲れた?」

 「お疲れマルガ、大体どれくらい手に入れた?」

 「うーん...軽く数十個はいってると思うけど...こんなに手に入るのに本当に不足しているのかなぁ?」


 正直ちょっと掘れば沢山とまでは言わないけど割と見つかると思うんだけど まるで鉱夫がサボっているみたいだ もしくわストライキをしているような いったいどうしたんだろう?


 「...マルガ、少し生物感知に切り替えなさい?休憩している間は警戒の方にしときなさい」

 「はーい、どうせ誰も居ないと思うけどねー」

 「いいからいいから、警戒しておいて損は無いからね?」


 リーアは心配性だなぁ なんて思いつつ探索魔法を生物に切り替える あれ?入り口に人が集まっている? そろそろ鉱夫が仕事をする時間なのかな?それにしては入り込んで来ないし? 更に不安になるのがこの鉱山吸魔石が邪魔しているのか知らないけど奥の方は感知出来ないんだよね、まるでジャミングされているみたいで...


 「んー...人が集まってきている...のかな?」

 「入ってきているの?」

 「入っては来てないみたいだけど...なんか入り口で集まっているんだよねぇ...」

 「よく分からないわね、取り合えずどうするの?掘るの続行する?それともいったん戻る?」

 「...休憩を入れながら様子見かなぁ...よく分からないし」

 「分かったわ、ちゃんと警戒は続けるのよ?」

 「言われなくてもやるっ」


 警戒しなかった結果後ろからグサッとか嫌だもんね? それに警戒しておいて損は絶対に無いんだもん やるだけお得だよね


      ◆◇◆◇


 「...動かないなぁ...」

 「一時間ぐらい待っているわよ?」

 「ずっと何かを待っているみたい...もしくは見張ってる?」

 「多分見張っているんだと思うよ、目的は知らないけどね」

 「うーん...動く気配無いみたいだしもう少し掘って空間魔法で帰っちゃおうかなぁ?」

 「今帰った方がいいと思うわよ?ここで欲を出すよりさっさと帰って準備を整えてからもう一回来た方がいいと思うわ」

 「...うーん、それでいっかぁ、多分依頼一回分の魔石はあるはずだから、また依頼が出たら取りに行ってもいいもんね」


 取り合えず空間魔法で自分の部屋に帰る準備をする いつもより魔力を沢山使うから大変だなぁ... 少し時間がかかるかも? なんて考えてたら後ろから足音が聞こえてきた うそでしょ!?さっきまで探索魔法に引っかからなかったのに!


 「なんだこのガキ?」

 「こんなところに子供?おかしいな、入り口は塞いであるんだが...」

 「しかも獣人...おいお嬢ちゃん!なんでこんなところに居るんだ!」


 やばいどうしよう 見た目が明らかに普通に人じゃないんだけど というか完全に盗賊だよ この人たち手に大きな袋?らしき物を沢山抱えている 来た道的には奥に居たみたいだけど...もしかしてあの袋の中って全部吸魔石? だとしたら探索魔法で引っかからなかったのも理解は出来る 最近近くに住み着いた盗賊ってここに居たのか...


 「おいガキ、なんでこんなところに居る!」

 「しっかり答えてくれたら危害は加えない」

 「...え、ええと...迷って...ここってどこですか?...」

 「...ここは鉱山だ、なんでこんなガキが...」

 「どうする頭?見られたがここで攫っても更にこの鉱山に居ずらくなっちまう」

 「...そうだな...いや...そのガキ..えらい美人だな...攫った方が金になりそうだ」

 「そうなのか?暗くてあんまり見えねぇや、頭みたいに暗視の魔法を使ってみてー」


 非常にまずい気がする なんか私を攫う方向で話がどんどん進んでいってる 一応戦う事も出来るんだけど流石にあの塊である吸魔石の近くだと簡単に魔法を使えない気がする 実際にさっきまで練っていた空間魔法が霧散しているし どうしよう


 「よしお嬢ちゃん、大人しくついてこい、何も抵抗しないなら安全だけは保障してやる」

 「ちゃんと可愛がってくれる金持ちに売ってやるさ」


 こうなったら吸魔石をなんでこんなに独占する形で盗賊が取っているのか調べるくらい頑張ろう 最悪吸魔石が近くに無い所に行ったらすぐに空間魔法で逃げれば問題無いよね?

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