私は買い物に行く!②
「買い物ってどこに行くの?カエデさん」
「洋服とかかな、後はまぁブラブラと街を歩く感じ!」
「..なるほど...」
「私とミツキとツバキが行く予定、リウムは先生と用事があるみたい...残念だね!」
「私あんまりお金持ってきてないけど大丈夫かな...」
「...私が出してあげる...」
「それは流石に...」
「マルガちゃん彼氏にお買い物任しちゃいなよ!」
「彼氏じゃありませんってばぁ!」
「...じゃあ彼女?...私マルガはお嫁さんで欲しいからマルガが彼女がいいな...」
「そういう話じゃありません!..ぜぇ..ぜぇ..」
なんで買い物に行く前のこの時間でこんなに疲れないといけないのだ
「さ、さすがに申し訳ないので...自分で出せる分まで出します..それ以上は買い物しなければいいんですっ..」
「彼氏の顔立たせてあげればいいのに」
「...まぁ横から奪ってお金払えばいい...」
「怖いから!...叫んでたらお腹すいた...早くいこ?」
「...マルガ...朝メリーに弁当渡されてたけど...どうするの?」
「空間魔法に入れとけばいつまでも持ちます!だから早く食べに行きましょう!」
「...やっぱりその魔法ずるいよ...」
「じゃいこっか!」
学校から出てまっすぐ共和国の中心の街へ向かう 最初の目的は洋服らしい ミツキさんが胸周りが窮屈になったからそれを解消するために新しい服を買うそうな これが格差社会 まぁ私まだ3歳だしママはデカいから期待したいところ 身長はあんまり望めないかもだけど
「...おおぉ...人が多い」
「マルガちゃんここら辺来るの初めて?」
「...はい..人が多くて少し怖いですけど...楽しみです」
「...じゃあ迷子にならないように...ね?」
「..そうやって自然に手を握って...ぐぬぅ..」
そうやって私の手を握りながらどんどん進んでいく どうやら行く店自体は決まっているのかな? 考えてみたら私この国について何も知らないや、今度の休日一人でぶらぶら歩いて探索してみようかな?
「...ついた..」
「ここ!」
「えーと?..『妖精の服』?...面白い名前」
「名前は確かに面白いけど中にある服はすごいよマルガちゃん?」
「ほへぇ...楽しみ」
「...服は好きだけど店員が苦手...」
「確かに!」
どんな店員なのだろうか、私は店員が苦手というより初対面の人が苦手だからこういう店に行ったら絶対に苦手な人が居るって事になるんだけどどうしようかな
「いらっしゃいませ、今日はどの様な御用でしょうか?」
すごい笑顔の美人がすすっと近づいて話しかけてきた 何が苦手なんだろう?正直分からないや
「あっ、ミツキ様とカエデ様とツバキ様、ようこそいらっしゃいました...あら?もう一人は新規様ですか...ふふ」
「あれ?...笑顔が黒い...?」
「リアさん、この子生贄です!」
「...自分で探すから...リアさんこの子の選んであげて...」
「こんなかわいい子のを選んでいいんですか!?」
「えっ」
「任せてください!とびっきり可愛いのを選びます!」
「あ、あのっ」
リアさん?という美人の人に連行されてしまった あれ?私どうされるの?と思ってミツキさんを見ると同情の目で見られた あれ?もしかしてこれが苦手な理由?
「名前なんて言うの?好みの服は?どんな色が好き?」
「えっ...マルガって言います...好みはないです..好きな色は...あんまりないです!」
「そう!任せて!」
めちゃくちゃ顔が近くて鼻息が荒い この人近づいてから口調も変わってるしもしかして変態か!?というかこれもしかして着せ替え人形にされるパターンかな
「...マルガ...南無...」
「ミツキちゃん知ってたのに教えなかったの?」
「...リアさん服のセンスはあるから...選んで貰ったほうがいい...代償は精神...」
◆◇◆◇
「..はふぅ...すっきりした...」
「....」
「マルガちゃんの目が虚ろになってる...可哀そう...」
「私は満足しました...ミツキさん達は買い物終わりましたか?」
「..終わったけど...マルガの洋服代はまだ払ってないよ?...」
「私の給料日から引いておきます、眼福でした..ケモミミに目覚めそうです...というか目覚めました」
「...」
洋服屋に入って買い物に付き合うだけだったのになんでこんなに疲れないといけないのだろう 着せ替え人形さんがどんだけ大変なのか身にしみて分かってしまった... というか今何着せられているんだろう?あっ、制服に戻ってる、バニー着せられた時が一番精神がやられた気がする というか私の体に合うバニーがあるってここの人どうなんだろう
「...お疲れマルガ...」
「...本当に疲れました...」
「でも洋服はいいの多かったでしょ!」
「...多分?」
「なんで分からないのよ?」
「途中からあの人の目が怖くなって洋服を見ないようにしてたから...」
「まぁ次からは逃げることをお勧めするよ」
「最初からお勧めしてくださいよぉ!」
「次はぶらぶら歩きながら散策するよ~」
次はどんなお店に入るのだろうか お昼ご飯食べてないから食べ歩きするか飲食屋さんがあるなら入ってみたいな なんて思いながら素直にミツキさんの手を握った
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