私は本の虫になる!

 私は歩く 向かう先は図書館 今から放課後まで本を読み続けて帰っちゃうのだ ふへへ なんて事を思いながら二階に降りて廊下の先に行くと 目の前には図書館

 そう言えば場所は教えてもらったけど使い方は教えてもらわなかったなぁ 司書の先生とか居るのかな?


 「おじゃましまーす...」

 「..あら?さっき来てた子...どうしたの?忘れ物?」

 「本を読みに来ました...!」

 「可愛い猫ちゃんね、いらっしゃい...図書館は初めて?」

 「はいっ...」

 「私はここで司書をしているヘルメスよ、よろしくね?」

 「よろしくお願いします・・・!」

 「使い方を教えるから..そんな急がなくていいよ...といっても借りないんだったらただ読んで元に戻せばいいよ?借りる場合は無断で持っていかずに私にちゃんと聞いてね?」

 「読んでいいんだよね?...行ってきます!」

 「はいはい、元気ね」


 私は我慢ができずにすぐに自分が読みたい本を複数個持つとすぐに席に着く 私が選んだのは属性魔法の王級についてと古代魔法、つまり昔の魔法、そして最後に...妖精魔法と鑑定魔法の本だ 

 妖精魔法は名の通り妖精の力を借りて魔法を使う魔法だがまず妖精の存在を確認できてないので正直架空の魔法となっている魔法だ

 鑑定魔法は人の体の状態を見たり自分の体力や魔力を数値化して見れる魔法だ 魔法がどの種類使えるのかを確認したり怪我していたりしたらその状態が文字として出てくる 「膝部分裂傷」みたいな感じでね その魔法を今から本で見つけるのだ


 「うへへ...」

 「ちゃんと時間には帰るのよ?...ほら、友達も来てるよ?」

 「え?友達?」

 「...ヘルメスさん...友達じゃなくて彼氏...」

 「...あらあら?」

 「違うから!友達!」

 「...友達で我慢してあげる...今日だけ...」

 「うぐ..何しに来たんですか?」

 「マルガの付き添い」

 「まぁいいですけど...」


 私は結局本を読むだけなのだから...そこにミツキさんが居ようと誰が居ようと関係無い!!


 なんて思ってた時が私にもありました はい 今私はミツキさんの膝の上に乗せられて本を読んでおります 頭に西瓜が二つ乗っけられております そうです、まな板でも無ければメロンでもありません 西瓜です 西瓜が二つ頭に乗っています とっても柔らかくてでもハリがあって..これが女性の神秘..いつか私も...って違う違う


 「..ミツキさん、重いです...」

 「マルガ?...女の子にそんなこと言ったらだめだよ?」

 「本に集中できないので退いてください!」

 「...本当に集中出来てないの?..読み終わってからやっと膝の上に乗ってる事に気づいたみたいだけど...」

 「それは...と、とにかくです!」

 「...まぁ..いいわよ...」


 ミツキさんがやっと退いてくれた これでやっと続きが読める 王級魔法に関しては読んだ どうやら王級魔法は天気や地形を変える魔法を王級魔法というみたいだ それに範囲もバカにならないぐらい大きくないと王級魔法として認められず普通の魔法使いが使おうとしてもちょっと雨を降らしたりで終わるみたいだ ただ昔居た王級魔法使いで隕石を降らした人が居たらしいから人によって能力は様々っぽい 私もやってみたいと思ったけどそもそも実験できる場所もないしね

 次に読む本は古代魔法の本と鑑定魔法で悩んでいる でも使えたら便利なのはどう考えても鑑定魔法なんだよね 魔力が数値として出るのはとってもありがたい事だと思うし正直それ以外に何が見えるのかも分かってないしね よし決めた、次は鑑定魔法の本を読んでみよう


             ◆◇◆◇


 「...マルガ...そろそろ帰らないと暗くなるよ?...」

 「もう少しだけ...」

 「..そう...」

 「マルガちゃん?そろそろ帰るよ?」

 「えっ..ドロシーなんでここに?...」

 「帰る時間になっても校門に来ないから探しに来ただけよ、ほら帰るわよ?」

 「もう少し本読む!」

 「..えーと..マルガちゃんの友達?」

 「...あ..初めて、マルガの婚約者になりました、ミツキって言います...」

 「...マルガちゃんは渡さないわよ?」

 「..それは..マルガが選ぶことです...」

 「ちょ、ちょっと!勝手に争わないで!...わかった!帰るから...」

 「..マルガ?...私マルガの家に泊まりたいな?...」

 「えっ..ど、ドロシー..?」

 「いいんじゃない?別に友達が泊まるのは普通だよ、ただ初日なだけで...」

 「...と、とりあえず読んでない本借りてくる!...」

 「「...逃げたわね...」」


 あの空気は苦手だ なんかけん制しあってるのに話し合い事態は普通に進む感じ ちょっとギスギスしている様な空気がある感じがしてすごい苦手だ


 「..本借りたいです..」

 「はいはい~...かわいい猫ちゃんなのに読んでる本はすごいわね...一週間ぐらいで返してちょうだいね?」


 ヘルメスが何かで本に記録を取ってそのまま本を渡してくれた ヘルメスさん眼鏡で髪の毛ぼさぼさなのに笑顔になると可愛いなぁ


 「マルガちゃん本好きだね?...取り合えず帰ろうか?」

 「..よろしく...ドロシー...」

 「私が本を借りに行ってる間になんでそんなに仲良くなってるの?本当に一瞬だけだよね?...何があったの?」

 「「マルガの良さを話しただけよ」」

 「...聞かないことにする...」


 世の中には聞かない方がいい事もたくさんあるのだ 特に自分に関係している事に関しては聞かない事がいい時のほうが多い気がする だから絶対に聞かない ないったらないのだ そう思いながら私はドロシーとミツキさんと手を繋いで家に帰ったのだ

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