第41話

叫び終わったツバサは気持ちを切り替えて、

そのまま鍵のかかっていなかった部屋に入った。

部屋の中にはベッドが1つだけがあり、

他には何もないようだ。

鍵などの件で精神的な疲れが溜まっていたツバサはここで少し休んで行くことにした。

ツバサは寝相が悪く、落ちてしまうかもしれないので、高さのあるベッドが嫌いであり、

ベッド派ではなく、断然布団派だった。

そのため、ベッドを槍で壊し、マットだけにしてその上に倒れこむように寝た。

シーツさえもなかった。

泥棒にとられたのかな?

色々あって疲れ、すっかり熟睡してしまったツバサには、

壊れたベッドが声を出して消えていくのは分からなかった。

ツバサは知らず知らずのうちに、

ベッドに化けていたモンスターを倒していた。

……まぁ、モンスターも、倒された理由がベッド派ではなかったからというものでは、なんとなくやるせないような気がする。

そんなことには全く気づきもしないツバサは、

鍵……ゲットだぁ……

と寝言を言っていた。

そんなツバサの寝る横、

ベッドが消えた後には1つの鍵が残されていた。

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