第3話

少し周りの様子を見ていると、小さな生き物に出会った。

うさぎのような耳で、黒くてまん丸な体。

大きさはヘルメットくらい。

かわいいな。

後ろを向いているからよくは分からないけど。

昔飼っていたウサギを思い出す。

もしかしてこの生き物もモンスターなのだろうか。

気になる。

少しだけ近くにいって見てみよう。

その生き物がこっちを向いた。


口から何かの脚のようなものが出ていた。


走った。

めっちゃ走った。

あれはヤバイ。

何がヤバイって、

あれの口から出ていたのは多分あれと同じようなやつの脚だ。

真っ黒な脚が。

仲間を食べてる……のか?

うぅ、うげぅぇっぷ。

は、吐き気が。

ヤバイヤバイヤバイ。

多分肉食なのだろう。

ということは……

僕が食べられる。

いやだいやだいやだ、

そんなこと考えたくもない。

とにかく無我夢中で走った。

……僕、ここに来てから走ってばっかだな。

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