【雑記】13時23分

「だから言っただろう、四足じゃあ不味いんだよ。何が効率だよ、あの馬鹿」

 そう云ってはくれないか、等と、精肉店の店主が独りごちる。手紙を届けた自分に意味はないのだが、とかく代わりに聞かせるのに意味はあるのだろう。

 応接室の窓から、牧場が見える。そこに同い年ほどの男女が一人か二人。何も身に纏わず、和気藹々に手を取り合っていた。

「どうして俺が二足歩行勧めると思う?」幸せそうだからだろうか。そう答えるなり店主は「お坊ちゃんは詩人だな」と軽く笑い飛ばす。

「豚より鳥が美味えから、それだけだよ」外から、男女の姦しい声が耳に届いた。声だが、何を言っているかは分からなかった。

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