第10話



親の眼


自分が入院て数日が過ぎていたが、親には、入院した事を言わなかった。

心配かけるのも、そうだが一番の恐怖が毎日、来るからだ。

何故、毎日来る事が、恐怖?

それは、……


自分は、結婚してから、実家に帰るのは、年にごくわずか。

家から遠い訳でもないが、たまに家族で顔を出す程度だ。

親不孝な、息子かも知れない。

しかし、自分の子供達は、ちょくちょく、おばあちゃんに会いに行く。

それだけで母は、喜んでいる。

元気でやってるな。と確認すりだけで、自分は、安心する。


しかし、親は、何歳なっても、子供扱い…かも知れない?


携帯に電話がかかって来た。

母だ。

仕方なく入院した事を話した。

そして早速、病院に来た。

久しぶりか、機関銃のように喋りまくる。

何処かで、息を入れたら…と思うくらいに。

そして、二時間が過ぎた頃、食べ物、持って来た!と。

刺し身とビニールに入った氷。


病院に生物、持って来たらダメでしょう…

それに氷。

全て氷は、溶けて刺し身の入った小さなクーラーボックスの中は、びちゃびちゃ…状態。


ありがとう。でも、

もう、食べ物は、いらないよ…

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