異世界転移 140話目
「ハハハ! 見たか、俺の力を!」
「いよ、フェルデンロットの英雄!」
「流石は好色王!」
「ハハハ! そんなに褒めるな!」
ケン達はリキッド王国の首都に戻り、対カルタサーラ戦、戦勝記念パーティーに参加していた。
「ねぇ、あれっていいの?」
「何がですか?」
「ケンよ、天槍ケンのことよ。
あなたの眷族ってことがこれで邪神にも知られたんじゃないの?」
「まぁそうでしょうね。」
「それじゃああなたを恨んでる邪神が攻撃してくるんじゃないの?」
「ええ、間違いなく攻撃してきますね。
特に拠点となるフェルデンロットはヤバイですよ。」
そう言ってジュースを飲む銀龍ドライト、その目の前には金髪ツインテールの幼女が座りコソコソと先ほどから何かを話している。
そしてそんな金髪ツインテの隣にはアンナ達が美味しそうに御馳走を食べていた。
このツインテ幼女、ユノガンドそっくりだが話し方が違うのとユノガンドよりさらに幼い、アンナ達と同年代にしか見えない容姿だった。
そしてその正体は……
「マリナちゃん、もっと食べるのよ? ドラちゃんも美味しいのよ!」
この世界の管理神であるマリルルナだったのだ!
「その言い方だとドライトさんが美味しいって聞こえるわね……何にしろ本当に良いの? フェルデンロットにはアンナちゃんはもちろん、他の子達も居るんでしょ。」
「ええ、居ますね。 最近はステラとルチルもよく遊びに行くんですよ。 で、なにか問題でも?」
「……あんたかあんたの分身体もぞろぞろ居るんだっけか。 よーするに襲撃に来た邪神は御愁傷様ってことね。」
そしてこの世界の管理神であるマリルルナが、何故にこんな姿でドライトと幼女軍団と一緒に飯を食っているのかと言うと、今回の一件に邪神が絡んでいると考えて変装してドライトと話し合いに来たのだ。
ケン(主人公)はいいのか? 向こうでベロンベロンになっているのでマリルルナは相手にするのを止めている。
っと言うか大人組で酒を飲んだ面子はすでにベロンベロンだ、何故かと言うと戦勝パーティーが始まる前にドライトが。
「そこの方、このお酒を他のお酒に混ぜておいてください。」
「銀龍様、このお酒はいったい?」
「これは英雄、天槍のケンさんが大好きなお酒で、とあるドワーフのギルドマスターが秘蔵しているお酒なんですよ!」
っと、ドライトが世話係に命じて迷酒鬼殺しを混ぜておいたからだった。
「まぁその分ケンさんにヘイトが集まるかもしれませんが、彼なら撒き餌として何とかしてくれると信じております!」
「それって放置と変わらないんじゃないの? まぁあなたの事だから保険をかけているとは思うけどさ、何にしろ様子見か……じゃあ私は帰るわ。」
マリルルナが帰ると言って腰を浮かすと、それをアンナが呼び止めた。
「マリナちゃんはお泊まりしていかないのかしら? 今日は大きなベットで皆一緒に寝るのよ!」
「……トイレよ、もちろん泊まっていくわ!」
迷惑だから早く天界に帰れと視線を送るドライトを無視して、マリルルナはそう宣言して眷族神にお泊まりセットを持ってくるように念話を送り、トイレに向かうのだった。
「いやぁー良い酒に美味い飯、そして良いオッパイ、最高の夜だな!」
「ケン、今揉んでるのは尻尾だっちゃよ。」
「アフン、耳をいじらないでぇ……」
そしてケンはと言うと、あてがわられた寝室にリンカとエルフリーデを引っ張り込んでいた。
2人も迷酒入りのお酒を飲んでしまっていて、ケンのなすがままになっていた。
ちなみにクリスはすでに気絶していて止められないし、カリーナとシリヤはエルフリーデが居ると聞いてバックレた。
そしてパール達は群れが強くなるのは大賛成と止める気はない。 っと言うか、参加するために服を脱ぎ始めている。
「うーん、いつかはやるとは思ってちゃが初めての相手がケンで、しかも複数とは考えとらんかったよ。」
「リ、リンカさん、私は今回は辞退しますので逃げるのを手伝ってアヒン! お尻を嘗めないで!」
リンカはやる気が有るようだが、エルフリーデは何とかケンの魔の手から逃れようとしている。
「いや本当にリンカさん、見てないで助けてくださいよ!
それに何でやる気になってるんですか!?」
エルフリーデの叫びを聞いたリンカは仕方がないとケンを止める。
「ケン、エルフリーデ様は嫌だそうだっちゃよ、その分私が相手するから我慢するちゃ。」
「何だ、ここに居たからやって良いのかと思ったわー、なら今日は6人を相手にすれば良いんだな!」
「「「頑張ります(ちゃ)!」」」
リンカの言葉にケンはそう言うとエルフリーデから手を離す、そしてそう宣言するとパール達とリンカは両手を上げて答える。
クリスは弱々しく片手を伸ばして「こ、これ以上増やすのは止めて下さい……」っと言っているが、ケンはもちろんパール達にリンカは聞こえないフリをして無視する。
「ヒィヒィ……助かったわ、それにしてもリンカさんは何でそんなに積極的なのよ?」
何とかベットの端に逃げ延びたエルフリーデは、やる気のリンカにそう質問をすると、リンカは逆に意外そうな顔をして言う。
「何でってエルフリーデ様、ケンの奥さん達を見て気づかないっちゃか?
皆がドライト様の守護をもらってるやんか、あんなに高位の龍の守護や、私も奥さんになって守護をもらえれば九尾は無理でも七尾位にランクアップは間違いなしちゃよ!」
それを聞いてエルフリーデはハッとしながらクリスやパール達を見る、それに対してパールとアルマ顔を反らして誤魔化そうとして、チェルシーたポリーは何故か無い胸を反らして偉そうにふんぞり返っていた。
そんなパール達をエルフリーデが目を細めて視てみると、とんでもない事に気がつく。
ステータスもかなり高いしスキルも凄いのだが、問題は種族だった。
パールとクリスは仙人に、チェルシー達は狗人族と表示されていたのだ。
「せ、仙人って人の上位種族よね、それに狗人って、神々の眷族として天に上って地上にはもう居ないはずじゃあ……あ!?」
そこまで言ってエルフリーデはリンカが言っていることに間違いがないと気がつく。
ドライトの守護か、ケンの特訓か、それともその両方なのかは分からないが、ケンの嫁になると種族として格が上がると言うことに。
するとエルフリーデは―――
「エルフリーデ様はいいっちゃね、なら私が「夢のハイエルフへまっしぐら! どんとこい!」ふぎゃ!?」
リンカを蹴り飛ばして服を脱ぎ捨てるとケンに襲いかかっる、こうしてエルフリーデとリンカがケンの嫁に加わったのであった。
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