【ササキ戦記】13【マリアナ・レイテを経て】

『大和』を旗艦とするササキ艦隊も、『武蔵』を旗艦とするミヤモト艦隊も大機動部隊決戦となった《マリアナ沖海戦》に於いては傍観する以外に役割が無かった。

しかも、劣勢の大日本帝國海軍が必死にかき集めて編成した空母艦載機部隊は華々しい戦果を挙げる事無く、無情に散華した……

装甲空母『大鳳』も不幸が重なり、沈没の憂き目に遭った……


ササキ「我々の役目はあるのかなぁ~‼」

アラズ参謀「司令…不謹慎な御発言はお気を付けてください……」

ササキ「ふむ……何処に耳があるやらか……知った事か……‼‼‼」


マリアナ沖海戦によって事実上空母機動部隊は壊滅した……


海戦の部隊はフィリピンのレイテ島を巡る戦艦部隊殴り込み作戦に移る事が決まった……


レイテ島における作戦の為に艦隊再編がなされた。

これにより、『大和』『武蔵』は【クリタ艦隊】に配備されることになった……

【オザワ艦隊】は囮艦隊の役割を拒否し、【クリタ艦隊】に随伴することとなった……

【ニシムラ艦隊】は別ルートからレイテ島を目指すことになったのであった……


~レイテ沖海戦結果~

ニシムラ艦隊全滅 戦艦『山城』『扶桑』など多数沈没。ニシムラ提督戦死

オザワ艦隊 空母『瑞鶴』他多数沈没。

オザワ提督重傷

クリタ艦隊 早期反転指示 クリタ提督座乗『大淀』単艦にて敵艦隊に向かい海上突撃を敢行。『大淀』沈没。

クリタ提督戦死


残存艦『大和』『武蔵』『伊勢』『日向』他、補助艦艇少々。


レイテ沖海戦により、名実共に栄光の歴史を誇った【大日本帝國海軍】は崩壊したのである。


しかし、米国を中心とする連合国軍は手間を省く為に【聯合艦隊】内部と【大本営】大日本帝國政府【内閣中枢】すべてのチャンネルを駆使して、帝国海軍同士の武力抗争を引き起こす為に暗躍していた……

あの時に、『インディアナ・ポリス』を沈められた為に米国の戦略が狂っていたのだ……


(つづく)

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