第106話 学校の怪談~その3~

「それでは早速質問します。まず、何故学校の七不思議が知りたいかです。」

まぁ妥当な質問だな。

「はい。実は今日の放課後に先輩からお話を聞くことにはなっているんですけど、オカルト研究会の一員としてはただ聞くだけっていうのは違う気がしたので、できうる限りで調べてみようと思ったからです。」

「なるほど。では、次の質問です。貴方はこの学校の七不思議についてどのくらい知っていますか?正確にお願いします。」

「ほとんど知りません。お恥ずかしい話ですが、今日こんにちまで噂すら聞いたことが無いです。」

「失礼な質問になりますが、他のお友達に聞こうとは思わなかったのですが?」

「それもお恥ずかしいのですが、僕はあまり友達がいなくてですね。」

「なら潤ちゃんがお友達になってあげるね優ちゃん!」

うお!?しゃべった!?

「部長、私がお話ししていますので少しの間黙っていてください。」

「いや!潤ちゃんは優ちゃんとお友達になるの!」

何この特殊な人?

「部長、私の仕事の邪魔をするのですか?」

「しないよ?芽衣ちゃんの邪魔なんてするわけないじゃん。潤ちゃんは優ちゃんとお友達になりたいんだよ?それが芽衣ちゃんのお仕事の邪魔になるの?ねぇ?」

「・・・いえ、なりません。失言でした。申し訳ありません。」

負けちゃったよ新堂さん。

「むふふ!ならいいよね!優ちゃん、いいえスグスグ!」

「あ、優ちゃんでお願いします。」

「そう?じゃあ優ちゃん、潤ちゃんと芽衣ちゃんのお友達になって!」

「私もですか?」

「当然だよ!潤ちゃんと芽衣ちゃんは運命の赤い糸で結ばれた夫婦。潤ちゃんのお友達は芽衣ちゃんのお友達だし、芽衣ちゃんのお友達は潤ちゃんのお友達でもあるんだよ?」

え?二人はそういう関係?

「お二人はそういう関係なんっすか?」

高橋!?

「部長がそうおっしゃるのならそうなのでしょう。私の方でも否定することでも無いので。」

「むふふ。芽衣ちゃんはやらんぞ二人とも!」

いや、それはその・・・。

「もちろんっすよ!俺には美雪がいるんで新堂先輩はいらないっす。」

高橋ーーー!!!

「ムムム!それはそれで失礼だぞマサロン!」

何そのマカロンの亜種は?

「いえ、私は気にしませんので。」

「ダーーメーー!芽衣ちゃんが気にしなくても潤ちゃんが気にするの!私の愛する芽衣ちゃんを侮辱する奴は例え神だろうと許さん!」

「はぁ。」

若干引いてません?新堂さん。

「引いてはいませんよ?」

だっから心を読むなよ!!

「とにかく!取り消せよ!!今の言葉!!!」

どっかで聞いたことあるセリフだなぁ。

「す、すんませんした。」

「分かればいいんだよマサロン。」

どうでもいいから話を進めて欲しい。


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